■【似たもの対決・4】 2タイプあるスズキのハイブリッド。マイルドとストロングでは走りは違う? 【スズキ・スイフト マイルドハイブリッド vs スズキ・スイフト ハイブリッド】
標準スイフトのマイルドハイブリッドは、インテグレーテッド・スターター・ジェネレータ(ISG)といって、ベルト駆動の発電機(オルタネータ)をモーターとしても活用するタイプ。
もっとも簡易型だから、モーター出力も2kW程度。乗った印象は「アイドルストップからの復帰が滑らか」というくらいで、いわゆるハイブリッドっぽさはほとんどない。
いっぽうのストロングハイブリッドは、そもそもベースがシングルクラッチの5速AMT(スズキでの名称はAGS)で、そこに10kWのモーターを追加している。電池容量は100V/4.4Ah(0.44kW/h)とミニマムだが、それでも1〜2kmほどのEV走行は可能だ。
それゆえこの両車、走りはぜんぜん異なる。マイルドハイブリッドはごく普通だが、ストロングハイブリッドはスムーズなモーターアシスト発進から、MT的にギアシフトしてスピードに乗せてゆく感覚。そしてアクセルオフ時のエネルギー回生などかなり独特。万人向けじゃないけど、ぼくはコッチが大好きです。
(鈴木直也)
【違いはある?】マイルドタイプはハイブリッドらしさがほとんどない!
◎スイフト ハイブリッドML(マイルドハイブリッド)
全長3840×全幅1695×全高1500mm、車重900kg、1.2L 直4+モーター、91ps/12.0kgm、JC08モード燃費27.4km/L
価格:162万5400〜184万5720円
◎スイフト ハイブリッドSL(ハイブリッド)
全長3840×全幅1695×全高1500mm、車重960kg、1.2L 直4+モーター、91ps/12.0kgm、JC08モード燃費32.0km/L
価格:166万8600〜194万9400円
■【似たもの対決・5】 待望のホンダハイブリッドミニバンの2車、乗った印象は違うものか? 【ホンダ・オデッセイ ハイブリッド vs ホンダ・ステップワゴン ハイブリッド】
アコードでデビューしたホンダのi-MMDは、オデッセイ、ステップワゴンと搭載車を増やしてきたが、新しいモデルが登場するたびに、着実に進化を遂げている。
モーターやパワー制御系というのは、今いちばん開発競争の激しい分野だけに、研究で成果の出たものは即実践投入という感じ。
EVバブルの余波がHEVにも波及しているのだろうが、やはり競争の激しい分野は進歩も早い。
オデッセイハイブリッドに試乗した際には、アクセルを深く踏み込んだ際の加速感と、エンジン回転の上昇がうまくバランスしていて、CVT的なラバーフィールがだいぶ改善されたと感心したが、ステップワゴンのドライバビリティはさらに自然。ほんと、着実によくなっている。
さらに、ステップワゴンではハイブリッド化にあたってボディやシャシーにもアチコチ手を入れているから、ハンドリングや乗り心地の質感も向上。このジャンル、やっぱり後から出てくるクルマには敵いませんね。
(鈴木直也)
【違いはある?】ステップワゴンは後発のぶん、さらに進化している!
◎ステップワゴン スパーダ(ハイブリッドG ホンダセンシング)
全長4760×全幅1695×全高1840mm、車重1790kg、2L 直4+モーター、145ps、JC08モード燃費25.0km/L
価格:330万480〜355万9680円
◎オデッセイ(ハイブリッド ホンダセンシング)
全長4840×全幅1820×全高1695mm、車重1820kg、2L 直4+モーター、145ps、JC08モード燃費26.0km/L
価格:375万〜415万円
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