■【似たもの対決・6】 登場から丸5年、改良を重ねたこの2車の走りに差はあるのか? 【トヨタ・86 vs スバル・BRZ】
初期モデルでは「滑らせて楽しいのが86。グリップ走行ならBRZ」などと言われてきたものの、今やノーマル車に関していえば同じだと思っていいだろう。どちらも意地を張るのに疲れ&微妙な差でコストアップになるのはツマらんということになったらしい。
加えてサスペンション交換する人も少なくないため、もはや車種の差と言うより選んだサスペンションの特性になってしまう。標準グレードに関して言えば、好みのブランドをどうぞ。
されどお互いのスポーツブランドでモデファイされている『GR』と『STI』は、けっこう違うクルマに仕上がってます。GRの場合、走る楽しさを追求しており、狙いはモリゾウさんがラリーの時に乗っている86の味を出すこと。実際、GRMN86とモリゾウさん仕様、けっこう近いという。
いっぽうBRZはパフォーマンスの向上に熱意を燃やす。サーキットのラップタイム向上を狙った感じ。まぁこれまた好みの差で決めればいいのかもしれません。
(国沢光宏)
【違いはある?】現在の標準モデルはどちらもほぼ同じだが、GRとSTIは違う
◎86(GT 6MT)
全長4240×全幅1775×全高1320mm、車重1240kg、2L 水平対向4DOHC、207ps/21.6kgm、JC08モード燃費11.8km/L
価格:262万3320〜342万3600円
◎BRZ(S 6MT)
全長4240×全幅1775×全高1320mm、車重1240kg、2L 水平対向4DOHC、207ps/21.6kgm、JC08モード燃費11.8km/L
価格:243万〜359万1000円
■【似たもの対決・7】 コンパクトベースのニスモチューン2車。走りはどこが違うのか? 【日産・マーチNISMO vs 日産・ノートNISMO】
基本的にはボディの完成度とエンジンの差がハッキリ出ており、まったく違うクルマと言っていい。マーチの場合、そもそもタイで生産されるボディの剛性感や、仕上がりに課題を抱えてしまっている。
そいつにスポーティなサスペンションを組み付けたモンだから、一段と厳しい乗り味。3気筒の1.2Lエンジンのパワーは足として使う最小限であり、ニスモというブランドを付けて満足するようなレベルにほど遠い。クルマにまったく詳しくないけどニスモ好きの人にすすめておく。
ノートはベースとなるモデルの完成度が明らかに高い。マーチで痛いほど感じる安っぽさ感なし。そのうえ、最小限のボディ補強パーツを加えているため、高い減衰力持たせたダンパーでもあまりドタバタしない。
マーチニスモだと辛抱たまらない私ながら、ノートニスモなら我慢できるレベル。さらにエンジンもニスモでプログラムされたコンピューターが付く1.2Lスーパーチャージャー。それなりの動力性能を持つ。乗り比べたら迷わないです。
(国沢光宏)
【違いはある?】車の作りもエンジンもまったく違う!
◎マーチNISMO
全長3870×全幅1690×全高1500mm、ホイールベース2450mm、車重980kg、1.2L 直3、79ps/10.8kgm
価格:160万3800円
◎ノートNISMO
全長4165×全幅1695×全高1535mm、ホイールベース2600mm、車重1110kg、1.2L 直3スーパーチャージャー、98ps/14.5kgm
価格:210万600円
【プラスONE】 OEMだから同じクルマ。でも装備が違う車種もある
OEM車の装備や価格は、供給を受ける(購入する)側が決める。スバルジャスティの場合、安価なグレードはベース車のダイハツトールと同額だが、上級は異なる。
ジャスティカスタムRSスマートアシストは、トールカスタムGターボSAIIよりも10万5840円高い。その代わりジャスティには、トールでオプションとしているパノラマモニターやイルミネーションパックなどを標準装着する。トールにジャスティと同等の装備を加えるとほぼ同額だ。
また三菱eKワゴンは標準ボディでもターボを選べるが、日産デイズには設定がなくハイウェイスターのみになる。ただしデイズはターボの装着に伴う価格上昇をわずか1万800円に抑えた。
(渡辺陽一郎)
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