■アウディ RS3
2020年7月、日本でRS3スポーツバックとRS3セダンが2年ぶりに復活を遂げた。ドイツでは新型A3が発表されているが、ここに紹介するRS3は先代のA3をファインチューニングしたスポーツモデルだ。
アウディ一族のなかではボトムに近いし、外観にも派手なところはない。まさに羊の皮を被った狼なのである。しかも最終モデルだから完成度は高い。マトリクスLSDヘッドライトやダイナミックターンインジケーター、マットアルミニウムパッケージなどの特別装備が加わったから、より魅力的だ。
インテリアではフルデジタルのバーチャルコクピットと赤で縁取りしたベンチレーションルーバー、カーボンパネルなどの採用が目を引く。先進性とスポーティさを売りにするアウディらしい演出だ。
また、アルカンターラの握り心地のいいステアリングや赤でパイピングしたスポーツシートなども気分を高揚させる。
心臓は驚いたことに2.5Lの直列5気筒DOHC直噴ターボのTFSIだ。パワースペックは400ps/49.0kgmだからパワーウエイトレシオは4.0kg/psになる。
トランスミッションはSトロニックと呼ばれるデュアルクラッチの7速DCTを組み合わせた。シャープな吹き上がりと豪快な加速、ビートのきいた5気筒サウンドなど、いい意味で裏切られ、とても新鮮だ。
駆動方式はアウディ伝統の4WDシステム、「クワトロ」。電子制御で前後のトルク配分を可変させ、気持ちよく曲がるなど、意のままの走りを楽しめる。
【羊を被った狼度:★★★★★】
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