■高速道路の料金体系の “実はヤバイ”
13年前に道路公団民営化問題が決着し、多くの改善があったが、依然解決されていない最大の課題は、全国一律料金制だと考えている。
正確には全国一律ではなく、首都圏と関西圏の大都市区間は通常の1.2倍と割高にされているが、その他は基本的に全国一律。クルマがひっきりなしに走る東名も、まったくもってガラガラな地方路線も、料金水準は同じだ。
過疎地は一般道の流れが速い分、高速を利用するメリットは小さい。しかもその高速が暫定2車線で制限速度が70キロとなると、特に短めの利用距離の場合、使う価値がまったくなくなる。
もちろん高速道路には観光誘致など様々な効果があるが、せっかく造った道路なのだから、利用される料金水準に下げる(or無料)べきだ。
東京湾アクアラインが好例だ。開通当初は片道4000円でガラガラだったが、それが800円に引き下げられたことで、交通量は4.6倍に増えた。
もともと地方の過疎路線はガラガラなので、料金収入はわずかだ。思い切った値下げ、あるいは無料化を実施すれば、現状「クマしか通らない」ような路線も、一転、役に立つものになる。
つまり、利用価値に応じた料金水準への改定が望まれるということだ。
(清水草一)
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