■「8の字走行」での練習は、実は奥が深い
SW-01は部品点数が少ないので、組み立ても簡単。すぐに練習を始めることができます。おすすめの練習方法は、パイロンが2個あればできる「8の字走行」です。
「8の字走行」は、RCカー初心者の方が、クルマが進んでいく方向を身に付けるための、最初の練習方法としてよく用いられる走り方ですが、RCカーの達人たちがする「8の字走行」は、その目的が違うそうです。
RCカーでタイムを縮めるための最重要課題は「コーナーをいかに速く走るか」。RCカーを極めるには「コーナリングを極める」ことにあるといっても過言ではありません。
コーナーで失速してしまうのは、オーバースピードのまま、コーナーに突っ込んで、アクセルをオフにしてハンドルを切り、減速しながら向きを変えて加速するから。
ちょっとマニアックになりますが理屈を説明すると、減速するとフロント輪に荷重がかかります。
その瞬間、フロントタイヤの接地荷重が増えた分、コーナリングフォースが増して、コーナー初期では曲がりやすくなりますが、クルマの向きが曲がりきるのを待たなくてはならず、待機時間が生じてしまうのです。通称、「突っ込み過ぎ」といわれる操作です。
RCカーの達人たちによると、コーナー手前の直線で減速を終え、アクセルを少し入れた状態(外側の後輪に荷重がのった状態)で、アクセルワークでコーナーを丸く駆け抜けるのが、良い操作方法だそう。
そのためには、パイロンを中心に、丸い円をイメージして(半径は1メートル程度)、そのイメージした円のラインをなぞるトレーニングが大切なのだそうです。
しかし、理屈は理解できても、これを実際にやるのはとても難しい。
線が引いてあれば、その上をなぞって走らせることはできます(むしろカンタン)が、一定速で走りながら、見えないラインを想像し、こまめなアクセルワークとハンドル操作(手が震えて見えるような頻度で修正を入れる)をし続けるのは、相当な集中力が必要。5分もやり続けると結構、消耗します。
しかし、これをマスターすると、実際のサーキットでの走行ラインが、劇的に改善するそうです。
「早めの速度コントロールとハンドルの微小な操作で、コーナーを一定速で丸く曲がる――」
実はこれ、実車のドライビングレッスンで学ぶことと全く同じこと。一流ドライバーのドライビングが、失速感がなく、流れるように繋がって見えるのは、こうしたコーナーをイメージする想像力と、それを何度も再現できるテクニックがあるから。
どうにか実車の話と繋げることができてホッとしていますが、RCカーとはいえ、ドライビングの基本は同じなのです。
今やネットでRCカーの練習方法や運転のコツが簡単に手に入るようになりました。ありがたいことです。それらを参考に、筆者は今夜も一人、自宅で練習に励みます。
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