■GT-Rの中古車で迷ったらR35型も浮上する理由
第二世代のスカイラインGT-Rと現行型R35GT-Rの中古車価格が近いものとなっているのが分かってもらえたところで、あくまでも「好みや思い入れが優先」という前提の上で、R35型も浮上する理由を挙げていくと
1.圧倒的なパフォーマンス
R35型GT-Rはすでに初期モデルで、第二世代のスカイラインGT-Rで例えるとタービンを交換して600馬力程度にパワーアップし、それに伴った足回りやブレーキなどの強化も行った相当なチューニングカー以上の速さを備えており、ノーマルでこれだけ速いというのは大きな魅力だ。
2.年式の新しいクルマはやはり安心
もっとも新しいR34型でもスカイラインGT-Rは19年落ちと、コンディションのいいクルマでもトラブルの心配は少なからずあり、一番古くても14年落ちとなるGT-Rの方がやはり安心感は高い。
3.R35型GT-Rの世界観も味わう価値大
R32型のモータースポーツでの名声やチューニングのしやすさなど、第二世代のスカイラインGT-Rの魅力は今になっても確かに色褪せていない。
しかし、水野和敏さんが登場前から温め続けていたR35型のコンセプトや、速さだけでなく「GT-Rは日本人の素晴らしさを世界にアピールするためのクルマでもある」という想いで盛り込まれた技術を自分のものにして体験するという価値も大きい。
具体的には
・「2ペダルなので誰もが乗れる、雪道も走れる、300km/hで会話ができる、一週間分の荷物二人分が積める」などといった、未だにないマルチパフォーマンススーパーカーというコンセプト
・300km/hでバーストしても大丈夫なランフラットタイヤや法規を大幅に超えたスピードにも対応する衝突安全性をはじめとした高い安全性。
・ダウンフォースでクルマを安定させながら空気抵抗は少ないという高い空力性能や、燃焼温度を上げることで燃費とハイパワーを両立させたエンジンに代表されるレーシングテクノロジー
といったものが挙げられる。
■長期的、総合的な出費はそれほど変わらない?
R35型GT-Rは日産ハイパフォーマンスセンターでタイヤを純正で4本交換すると50万円近く掛かるという(頼むところによっては30万円程度で済むこともあるようだ)。そのためタイヤ代をはじめ維持費が掛かるイメージもあるようだ。
しかし、第二世代のスカイラインGT-Rは年式もありエンジンのオーバーホールをしたいという場合も少なくなく、その際には100万円は当たり前、200万円掛かるという場合も珍しくない。
年式の新しいR35型GT-Rなら大掛かりな整備の必要性が薄い点やこの種のクルマは走行距離が少ないケースが多いこと、R35型GT-Rも高値で処分できる可能性が極めて高い点も考えると、長期的、総合的な出費は第二世代のスカイラインGT-RもR35型GT-Rも意外に変わらないように感じる。
といったことも頭に置いて、中古車価格を見て第二世代のスカイラインGT-RとR35型GT-Rの中古車で迷った際にはR35型GT-Rも考えてみるといいだろう。
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