■車検ステッカー
ここからはそのほかの公的に定められた自動車を使用するうえで必要な、いずれも見慣れたステッカー類をいくつか挙げておこう。
「検査標章」が法律上の正式名称とされる、車両に貼られたステッカーで最も重要といえるのが「車検ステッカー」だ。法律でフロントガラス内側前方の視界を遮らない見やすい位置に貼りつけることが義務付けられ、これを怠ると50万円以下の罰金刑が科せられる。
車両のオーナーに対して検査の有効期間を示すことと、街中で取り締まりを実施する際の確認という目的があるため、剥がしてしまうと検挙されることになる。
法律上では道路運送車両法の第六十六条に「自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。」とされ、車検切れのまま公道を走行すると違反行為として取り締まりの対象となり、違反点数6点の“一発免停”となることを肝に銘じておきたい。
■車庫証明ステッカー
車庫証明ステッカーは正式には「保管場所標章」と呼ばれ、このステッカーの貼付に関する基準は「自動車の保管場所の確保等に関する法律(以下、車庫法)」で定められている。
車庫法の第六条2項には「前項の規定により保管場所標章の交付を受けた者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該自動車に保管場所標章を表示しなければならない」とされており、車庫証明ステッカーを貼らないことは法律違反にあたる。
ただし、地方によっては規定が変わる(車庫証明が不要の場合もあり、ステッカーが交付されない)こともあってか、罰則は定められていない。
通常の保管場所標章を貼る位置は、乗用車ではリア(後面部)ガラスとなり、後面にガラスが装着されていないオープンカーなどのように、車両の後面が確認できない場合は、車体の左側面に貼ることになる。
■点検整備済ステッカー
「点検整備済ステッカー」は誰もがよく見かけるはず。視界を妨げることのないように、フロントガラスの左端(右ハンドルの場合)に貼られている場合が多い。
国の定める認証工場で定期点検を受けたことを証明するもので、これには定期点検を実施した日付、工場の認証番号、次回の定期点検実施日が記載されており、整備の時期を確認できる役割を果たす。
貼付義務はないため、点検後にシールを剥がしても罰則規定などもない。むしろ、期限切れの定期点検ステッカーを貼り付けていると、違反とみなされて罰則を受けることがあるので注意したい。
ちなみに、フロントガラスではステッカーが貼れる位置は上端から20%と定められているが、これが適用されるのは車検ステッカー、点検整備ステッカーに限られる。それ以外の後付けのルームミラーやETCやカーナビ用のアンテナ、最近普及してきたドライブレコーダーなどは、フロントガラスの一部を覆っても問題にはならない。
コメント
コメントの使い方こういう記事って、役に立つので保管したりしておきたいなーと思います。
必要な時にはどこの記事だったか忘れるし、覚えていても記事自体が削除されて李待っている元も多いので。