■欧州Bセグも、デジタルメーターが当たり前の時代に
インテリアに関しても、最新のデジタル化が織り込まれている。新形状のステアリングホイールを採用したコクピット周りは、10.25インチのデジタルメーターディスプレイが上級グレードに標準装備となる。
先進運転支援ももちろん搭載しており、ACC(アダプティブクルーズコントロール)とレーンアシストを組み合わせたアシストシステムを持つ。同じくBセグメントであるホンダフィットや日産ノートもそうであるように、もはやこのクラスにも、こうした先進運転支援は「欠かしてはならない装備」となってきており、いかにコストを抑えられるか、各社の技術の見せ所ともなっている。
■悩ましいパワートレーン、CAFE規制対応できたのは天然ガス車のみ
現在ホームページ上で確認できた新型ポロ用のパワートレーンは3種類。
ひとつは、最高出力66kW(90ps)の1L直列3気筒TGIエンジンで、燃料が「Natural Gas」、つまり天然ガス車だ。6速MT車の燃費は3.30kg/100km(≒30.3km/L)、CO2排出量は90g/kmと、2021年の欧州CAFE規制(95g/km以下)にも対応する。このパワートレーンは現行型ポロにも設定があり、そのキャリーオーバー(繰越し)と考えられる。
ふたつめが、最高出力70kW(95ps)の1L直列3気筒のTSIガソリンエンジン。トランスミッションは5速MTと7速DSGがあり、どちらも燃費は4.60kg/100km(≒21.7km/L)、CO2排出量は105g/km。そしてもうひとつが、最高出力81kW(110ps)の1L TSIガソリンエンジン。トランスミッションは7速DSGのみとなり、燃費は4.70kg/100km(≒21.2km/L)、CO2排出量は107g/kmだ。
なお、現行ポロの日本仕様にある、1.5L TSIエンジンは、現時点、新型ポロのラインアップにはない。また、ポロGTIに関しても情報はないが、おそらく200ps/320Nmの出力を誇る2L直噴ターボエンジンとなる見込みだ。
■ゴルフとポロ、IDシリーズは共存するのか!?
欧州市場での2020年販売ランキングでは、1位:VW ゴルフ(28万4909台)、2位:ルノー クリオ(24万8344台)、3位:プジョー 208(18万9872台)、ポロは13位(15万8101台)となっている。ちなみにID:3は、2020年9~12月で5万4522台が売れており、徐々にBEVの足音が聞こえてきている状況だ。
販売台数の規模を考えると、VWとしては、ゴルフとポロを廃止するわけにはいかない。だが、内燃機関モデルが売れるほどにCAFE規制による罰則が増す。となると、ゴルフとポロ、そのどちらかが、内燃機関モデルをもたない、完全なBEVとなるような気もする。
なお、新型ポロの日本導入モデルに関しては、VWジャパンからのアナウンスは現時点ないが、おそらく半年から1年遅れとなり、2022年初頭から夏頃の導入となるのではないか、とみられる。ひょっとすると、内燃機関モデルはこれで最後かもしれないポロの新型は、要チェックだ。
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