BMW 「i4」プロトタイプに緊急海外試乗! BMWスポーツセダンらしさ全開のEVが登場!!

■そして早速プロトタイプ試乗へ!!

 さて、続いて行われたi4の試乗会だが、登場したi4は2019年のフランクフルトモーターショーに「コンセプト4」として発表された2ドアクーペの4ドアバージョン(グランクーぺ)で、本来は2020年に開催されるはずだったジュネーブオートサロンでi4コンセプトとして先行公開の予定だったBMWの3番目のEVである。

 そして今回6月の発表を前にプロトタイプ試乗が行われたのだが、そこには「i4 eDrive 40」と「i4 M50」の2モデルが用意されていた。両モデルともカムフラージュされていたが全長4.8m、ホイールベース2.9mで旧グランクーペよりも伸びやかになっている。

 またBMWのアイコンともいえるロングノーズ+ショートデッキの(フロント・エンジン・リアドライブ[FR])プロポーションは後述するようにリアに電気モーターが搭載されるEVになっても継承されている。

 M3そしてM4で採用された大型のキッドニーグリルはこのi4にも採用されているが単なるデザインエレメントで開口部はなく、カメラやレーダーなどが背後に装備されている。後に発表された量産タイプではグリルとボディサイドのブルーのアクセントラインがi4のアイコンとなっている。

■まずはi4 eDrive 40

 i4 eDrive 40は、最高出力250kw(340馬力)、最大トルク430Nmを発生する電気モーター(ドライブギアとパワーエレクトロニクスが一体化したユニットになっている)をリアアクスルにマウントしていて、ダイナミック性能は0-100km/hが6秒以下とだけ発表されている。

 また811個のプリスマティック(立方体)セルを持つ電池の容量はグロスで83.9kWh、ネットで81.5kWhで、航続距離は590㎞(WLTP)。充電はDC急速チャージを使えば10分で164㎞分が充電できる。

 インテリアはアップグレードされたBMWオペレーション8が搭載され、新しいデザインの14.9インチと12.6インチの曲面スクリーンが連続して横並びにドライバーへ向けてレイアウトされている。

メーター類は「BMW・カーブドディスプレイ」が採用された。ドライバーの視界に合わせて画面がラウンド配置されている
メーター類は「BMW・カーブドディスプレイ」が採用された。ドライバーの視界に合わせて画面がラウンド配置されている

 またヘッドアップディスプレイは画像のデザインがより一層デジタル化しており、丸いステアリングホイールが似合わなくなっている。リアには大人2人分の空間があり、そしてトランクルーム容量は470~1290リッターで4シーターGTとしては充分な実用性も備えている。

ラゲッジは後席を立てた状態で470L、写真のように後席を倒せば1290Lの容量となる
ラゲッジは後席を立てた状態で470L、写真のように後席を倒せば1290Lの容量となる

 スタンダードの3シリーズよりも53mm低くなった重心高による安定した走りと快適な乗り心地は、リアに標準装備されたエアサスも加わって、乗り出してすぐに実感できた。

 もちろん電気モーター特有の立ち上がりからの鋭い加速感はあいかわらずだが、BMWではその先にあるスポーティなハンドリングが光っていた。

 すなわち前後アクスルの部分剛性を確保して、トレッドをスタンダード3シリーズよりも前26mm、リア12mmへと拡大することによってスタビリティが向上し、ステアフィールはスポーツカーのようにわずかな手首の動きでi4はスパッと目指す方向へ進んでゆく。

 もちろんADAS(ドライバーアシスト・システム)も最新のシステムが採用されており、定められた条件下で手放しも可能なレベル2+が可能である。BMWがi4で目指したのは3シリーズで確立したスポーツセダンの規範をEVでも同じように実現しようと考えていることがこのテストでよく理解できた。

次ページは : ■続いてi4 M50

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