レクサスUXのEVやホンダe、マツダCX-30 EV MODELなど、国産車でもBEV(=Battery Electric Vehicle=バッテリー動力のみで駆動するEV)が昨今続々と登場してきています。充電スポットの増加や、航続可能距離の長距離もあり、BEVもようやく市民権を得てきました。
実は筆者は、過去に初期型リーフを所有していたことがあります。当初は、BEVならではのフィーリングを楽しんでおりましたが、徐々にバッテリーは劣化し、満充電をしても実走行可能な距離は100kmを切るように。そのため、幾度となく電欠という「恐怖」と戦う機会がありました。
ガソリン車であれば、ガス欠になってもJAFやガソリンスタンドにお願いすれば、燃料を補充することができますが、そうはいかないのがBEV。BEVが電欠になったときの対処法とは!?
文:吉川賢一
写真:写真AC、NISSAN、LEXUS、HONDA、MAZDA、Mercedes-Benz、Audi、Peugeot、ベストカー編集部
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自力ではどうにもできない
JAFによると、年間約200万件の救援要請の中で、BEVの電欠は573件(2020年度)だったそうです。この電欠事例の数は、BEV車の救援要請全体の9.9%にあたります。
BEVの普及によって、一般的なクルマのトラブルである、タイヤパンクやバーストといった救援要請は増えていますが、電欠の割合はこの5年、減少傾向にあるようです(2016年度17.8%、2017年度17.0%、2018年度15.3%、2019年度は13.5%)。
この理由としては、ディーラーへの急速充電器の配置増強や、大型ショッピングモールの駐車場、コンビニエンストアなどにも急速充電ステーションが設置されたことが考えられます。
また、車載ナビやスマホアプリでその場所も明確に分かるようになりました。さらにはバッテリー容量も年々サイズアップしてきたことで、電欠のリスクが低くなったことも要因でしょう。
万が一、「電欠」になってしまったら、ドライバーはまず、契約しているメーカーのサポートセンターや、JAFなどへ連絡し、指示をうけることになります。しかし、ガソリン車と違い、BEVは路上給電ができません。現在、JAFによるBEVの電欠の対処方法も、最寄りの最寄りの充電ステーションへと移送し充電する、という方法です。
ただ、交通事情により、これらの救援が大きく遅れる場合もあります。記憶に新しいのが、2021年1月に北陸道でおきた豪雪による立ち往生。このような立ち往生の状況では、JAFといえどもなす術がありません。万が一立ち往生に遭遇した場合に備えて、冬場にBEVで高速道路移動をする場合には、寒さ対策が必須です。毛布などの防寒グッズは忘れずに積み込むようにしたいものです。
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