■頑張れヴェゼル!
ヴェゼルは上記の商品特性のなかでは、シティ派に位置付けられる。絶妙なのはサイズと室内空間で、ボディの大きさはコンパクトでも、後席と荷室の広さは先代型を含めてC-HRを上まわりハリアーとRAV4に近い。
ホンダの場合、SUVとして上級車種のCR-Vも用意するが、2021年の登録台数は1カ月平均で400~500台だ。CR-Vは価格が割高で質感は低く、後席の足元空間はヴェゼルと同程度だから売れていない。
販売面の戦力として、ホンダのSUVは実質的にヴェゼルのみだ。SUVが人気を高める市場環境を考えると、ヴェゼルの責任は重く、大量に売らなければならない。
いわばヴェゼルはホンダのSUVを背負う存在だから、生産体制が整えば、ライズやハリアーの売れゆきを超えてヤリスクロスとSUVの国内販売1位を争うだろう。それでも「ホンダ対トヨタ」の構図で見るとトヨタの圧勝だ。
トヨタSUV軍団には、前述のとおり売れ筋車種がズラリと揃うから、ほかのメーカーではかなわない。それだけに巨大トヨタのSUV軍団に挑むヴェゼルの弧軍奮闘が期待され、応援したくなる。頑張れ、ヴェゼル!
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