初めて買うならどれ!? 乗り心地重視でみた人気SUVの実力と長所&短所

 SUVはここ数年で世界的な人気ジャンルに成長し、各社のラインナップは増える一方。そのため、同じSUVでも、性格の幅も大きく「どれを選んでいいのか分からない」という声を聞くことも増えている。

 そこで本記事では、手ごろなサイズの売れ筋SUV 4台を対象に「初めて買うならどれが無難か」という視点で、乗り心地を含む快適性を主に評価。各車に合った使い方も合わせて解説します。

文:永田恵一/写真:編集部


乗り心地も良好で乗用車的なC-HR

トヨタ C-HR/全長×全幅×全高:4360×1795×1550mm、
最低地上高:140mm、パワーユニット:1.8Lハイブリッド、JC08モード燃費:30.2km/L、価格:267万円(S LEDパッケージ、FF)

●どんなクルマ?

 プリウスやカローラスポーツと同じトヨタが新しい思想で開発したTNGA-Cプラットホームを使う、コンパクトSUVながらミドルクラス寄りのSUV。パワートレーンはFFのみの1.8Lハイブリッドと、FFと4WDがある1.2Lターボ+CVTを設定する。

●オンロードでの乗り心地&快適性

 ジャンルとしてはSUVに属するものの、SUVの重要なチェックポイントの1つとなる最低地上高は、140~155mmで乗用車と同等。

 加えて車の動的な質に大きな影響を与えるショックアブソーバーは、ヨーロッパのザックスという世界的に評価の高いメーカー製であり、ハンドリングと乗り心地は乗用車以上に高次元でバランスされており、全体的に快適性も高い。

●どんな人向き?

 前述した最低地上高の低さに加え、スタイルもSUVの中でもクーペ的な格好よさを重視したものなので、悪路走破性やスペースといったSUVとしての実用性は高くない。

 その代わりに乗用車以上の走りや快適性を得ているので、いいSUVというよりは「SUV的な要素も持ついい乗用車が欲しい」という人に向いているといえる。

乗り心地も改善したヴェゼルは「万人向け」

ホンダ ヴェゼル/全長×全幅×全高:4330×1770×1605mm、
最低地上高:185mm パワーユニット:1.5Lハイブリッド、JC08モード燃費:26.0km/L、価格:253万9000円(ハイブリッドX ホンダセンシング、FF)

●どんなクルマ?

 現行フィットをベースにしたSUVで、フィットがベースだけにコンパクトSUVながらミドルクラスに匹敵する広いキャビンやラゲッジスペースが大きな特徴。

 また、広いスペースを持ちながらスタイリッシュな点や上級グレードではレザーを使った高級感あるインテリアを選べる点も見逃せない。パワートレーンは1.5LガソリンNA、1.5Lハイブリッド、最近加わった1.5Lガソリンターボの3つだ。

●オンロードでの乗り心地&快適性

 最低地上高は170~185mmとSUVとしてまずまずのレベルを確保。乗り味は「ほぼ乗用車」という印象で、最近のSUVらしい。ヴェゼルは登場から6年目に入り、2年ほど前までのモデルでは乗り心地の悪さが気になることもあったが、最近のモデルでは改善されており、大きな不満はない。

●どんな人向き?

 乗用車的な走り、スペースの広さ、まずまずの最低地上高を確保している点など、評価項目の平均点が高く「初めて買うSUV」として考えるなら、いい意味で無難な選択といえる。

 パワートレーンは、ハイブリッドは燃費が特に4WDだと燃費が期待に届かず、万人に勧められるのは安価な1,5リッターガソリンNAで、動力性能の余裕に魅力を感じかつ価格に納得できるなら1.5リッターガソリンターボを選ぶのもいい。

「バランスより個性」のCX-3

マツダ CX-3/全長×全幅×全高:4275×1765×1550mm、最低地上高:160mm、パワーユニット:1.5L直4ディーゼルターボ、※WLTCモード燃費:20.0km/L、価格:263万800円(XDプロアクティブ、FF)

●どんなクルマ?

 デミオをベースにしたSUVで、ヴェゼルとCX-3がコンパクトSUVのド真ん中といえる。
スペースの優先度は低く、最低地上高も160mmと高くないスタイル優先のSUVというコンセプトで、C-HRに近い存在だ。

 登場以来毎年のように改良を受けており、現在のパワートレーンはそれぞれFFと4WDが組み合わされ、MT設定も多い2LガソリンNAと1.8Lディーゼルターボの2つだ。

●オンロードでの乗り心地&快適性

 CX-3は乗っていると全体的に「普通の乗用車」といったところで、強く印象に残る部分はないものの、毎日使う車としても飽きを感じることなく長期間乗れそうなタイプだ。

 快適性はロードノイズが気になることがあるが、初期モデルで感じた乗り心地の悪さも現在はほぼ解消されており、大きな問題や不満はない。

●どんな人向き?

 ヴェゼルとは対照的に全体的なバランスに優れた車ではないので、スタイルやディーゼルエンジンに強い魅力を感じた人になら勧められる。

本格派で乗り心地も良好なXV

スバル XV/全長×全幅×全高:4465×1800×1550mm、最低地上高:200mm、パワーユニット:2L水平対向4気筒(NA)、JC08モード燃費:16.4km/L、価格:250万5600円(2.0i-Lアイサイト、4WD)

●どんなクルマ?

 現行インプレッサをベースに、最低地上高を乗用車ベースのSUVとして見ても高い200mmに拡大。樹脂パーツを使ったフェンダーなどで加飾したSUVというよりは、乗用車にSUVの要素をミックスしたクロスオーバーに分類されるモデル。

 パワートレーンは1.6Lと2LのガソリンNA、小さなモーターを持つ比較的簡易な2Lハイブリッドの3つだ。

●オンロードでの乗り心地&快適性

 200mmという最低地上高を持ちながら、インプレッサに対し見劣りするところはないどこか、むしろ動きの大きさはいい意味でSUVらしく、ハンドリングや乗り心地はインプレッサよりも好印象なほど。

 それでいて高い最低地上高により混んだ市街地などでありがたいSUV的な見晴らしの良さや、スバル伝統の高性能な4WDシステムとのマッチングで悪路走破性はSUVとして見てもトップクラスと、総合力は高い。

●どんな人向き?

 クロスオーバーながらSUVに求められる要素も重視したい人にピッタリ(その代わりSUVらしい雰囲気に欠けるとも言えるのかもしれないが)。

 また、やや力不足なのは否めないが、アイサイトに代表される安全装備を含めた内容を考えると1.6Lのコストパフォーマンスも高く、買うなら1.6Lか2Lとの実質的な差額が少ないハイブリッドを勧める。

【まとめ】万人向けならヴェゼル、頼もしくて趣味性高いXVもオススメ

「初めて買うコンパクトSUVで無難な選択」という観点であれば、万人に向くのはヴェゼル、悪路走破性に代表される強さや趣味性も求めるならXVというのが結論で、両車堅調に売れているのもよく分かる。

 コンパクトSUVは、輸入車を含めると非常に選択肢が広く、バランス重視ではなく一芸に秀でた車も多いので、まずは候補になる車種を挙げ、実車を見て乗って、自分に合った車を選んでほしい。

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