6月27日、今年で3回目を数えるマツダ主催「メディア対抗 タミヤRCロードスター 1時間耐久レース」が開催された。
「ラジコンカーでも走る歓びを味わってほしい」との、マツダ広報部の言葉で幕を開けたこのレースの模様を、ベストカー編集部の奮戦ぶり(主に企画担当のダメっぷり)を交えお伝えしたい。
文:ベストカーweb編集部
写真:池之平昌信
伝統を誇る耐久レースの前哨戦
9月に行われる『第29回 メディア対抗ロードスター4時間耐久レース』の前哨戦となるこのレース。午前、昼、午後の3部に分かれ、自動車雑誌をメインに総勢20チームが参加。そのうちの7チームとともにベストカーは第3部のレースに参加した。
「気楽にいってきていいからね」との言葉に後押しされ、上司とともに会場入りした本企画担当のOではあったが、周りの皆様、リラックスした雰囲気の中にも「絶対に勝ったるで」という気合に満ち満ちている。
ガチぢゃないか……。場違いなところに来てしまった感が否めない。
なにせ、私ごとながら4月にアルバイトとしてベストカーWeb編集部に来て初めてのロケ、そして実質初のラジコンカー体験である。
会場は神奈川県横浜市の「マツダ R&Dセンター」。さすが歴史ある自動車メーカー、数々の名車たちが居並ぶオープンギャラリーを通り案内された会場には、筑波サーキットを再現し作られたコースが用意されていた。
ルールはいたってシンプル。ドライバーは2人以上(そのうち必ず1人は4時間耐久のドライバーが入ること)、10分ごとに必ずバッテリーの交換をおこない、その間にドライバーをチェンジ。1時間で一番多くコースを回れたチームが優勝だ。与えられるマシンや装備などに差はない。
ルールは簡単だったが、ラジコンカーの操作に慣れるのはなかなかに難しい。大きさは実物の約1/10のスケール。しかしスピードも1/10とはならない。
なんせモーターを積んだEVだから入門用でも時速60km/h近く出るモデルがあるなど、大きさに対してスピード感が非常に高い。
特にハンドル操作は至難の業。軽く回しただけで自分が思っている以上に曲がる。最初のうちはこれにだいぶ翻弄されてしまった。果てしなく横滑りし、たびたび宙を舞い、コース中央で沈黙しほかの車たちの流れが切れるのをひたすら待つ弊社マシン。
そしてやはり、マシンと自分とが正対したときの操作は、難しさのレベルが一段上がる。これは実際の車の運転とは大きく違うところだ。
第3部の本レースがスタート
タミヤのスタッフによる車両チェック、タイヤの交換、そして30分の練習走行が終わり、いよいよレースがスタート。序盤からぐんぐん他チームに引き離されていくベストカー。自分1人の責任にはならなくてよさそうだ。よかったよかった。
本企画担当は2番手。練習走行に比べれば大分安定した走りができてミスも減ったが、やはりヘタクソであることに変わりはない。
落ち着いて周回を重ねているつもりが、次の瞬間にはなぜかマシンが停止しコースの壁を見つめていたりする。なるべく先をいく他チームのマシンの邪魔にならないよう、祈るばかりの10分間だった。
コース取りや周回を重ねていく技術はもちろんのこと、ドライバー交代時に義務づけられたバッテリー交換も重要な要素。2本のピンを外し、バッテリーのカバーを外し、バッテリーを引き出し交換して、またカバー、ピンを取り付ける。
実に1周が10秒にも満たない世界(ベストラップは9秒343)では、勝負の行方そのものを左右しかねない。
実際、上位陣はバッテリーの交換も非常に速く、優勝したチームは最後の最後に総合周回数での逆転に成功していた。
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