■ターボチューニング無双 スイフトスポーツ
先代もいじって遊べる素材だったが、現行モデルになりターボ化されたスイフトスポーツは素材としてバッチリ。
まず最初の関門であるECUは問題なくチューン可能。ターボ車だけあってその効果が大きい。もともと140psしかないが、ECU書き換えだけで170psくらいが見込める。20%のパワーアップは奥様もお子様も助手席で体感できるレベル。それが10万円ほどなのでコスパ最高である。
マフラー交換もオススメ。最新者は昔のように何十馬力も上がらない。しかし、アクセルレスポンスが激変する!! アクセル全開で行う「パワーチェック」では表れない部分である。
アクセルを踏み込んだ瞬間にトルクが弾けるように出て、瞬時に加速していくのは、クルマとの一体感が高まり快感!! 市街地をゆっくり走っていても楽しくなる、まさにチューニングの醍醐味である。
サスペンションなども豊富に揃い、車体価格の安さから、アフターパーツも低価格で高性能なものが多い。ネックになるのはディファレンシャル。とにかくトルクがあるので、ノーマルのオープンデフではすぐにイン側が空転してしまう。
LSDを装着してみると、「そういえば雨の日の右左折時のフラフラ感もオープンデフのせいだったのか!」と分かるシチュエーションは意外に多い。LSDは本体が約10万円、取り付けに4~5万円と費用は掛かるが、街乗りメインの方にもぜひオススメしたいチューニングだ。
■まもなくブレイクのネクストランエボ GRヤリス
ここ20年のチューニングはランエボ、インプレッサ、スカイラインGT-Rという4WD勢が中心にいた。残ったのはWRX STIとちょっと高価なR35なわけだが、そこに登場したGRヤリスは次の中心になる存在。
1.6L+ターボ+4WDで272psは相当な原石である。2021年7月時点でECUチューンは不可。しかし、各メーカーが開発中なので、遠くない未来に可能になるはず。
北国を中心に車両販売は好調で、北海道では爆発的にチューニング好きに売れているという。トヨタからもGRパーツとして、LSDなどがラインアップされており、メーカー公式パーツでのチューニングも可能。
アフター品も日々増え続けていて、サスペンション、ブレーキ、シート、マフラー、冷却系などなど、発売から1年経たずしてほぼパーツは出揃っている。
メカニズム的にカギになるのはトランスファー。エンジンからの駆動力をリアデフに伝える部分で、ここを意図的に滑らすことで前後の駆動配分を変えることができるシステム。滑らすがゆえに熱が発生するので、これがどこまで持つか、後付けのオイルクーラーなどで対策ができるのかはまだ不明。
駆動力配分は前6:後4と、5:5、3:7が選択可能で、FR的な走りも楽しめる。ECUが解析できれば、任意で駆動力配分をいじれるセレクターも作れるかもしれないという。セレクターと駆動系オイルクーラーが確立されればさらに面白い存在になる。
■かわいい見た目で過激な走り ABARTH595
現代版フィアット500のホットモデル、アバルト595。
「かわい~!!」なんて声が女子から飛ぶが、中身は1.4L+ターボのFF。もっとも性能が高い「コンペティツィオーネ」は180ps/23.5kgmで車重1120kgと、そこそこな運動性を持つ。しかも、それが2300mmのホイールベースに搭載され、結構じゃじゃ馬な特性。
ここにきて国内最大のチューニングパーツメーカー「HKS」がアバルトチューン開始を表明。「そういえば、結構熱いパッケージのクルマだよね」と俄然注目を集めている。
気になるECUはチューニング可能。ターボ車なのでサクッと200psオーバーが狙えるので、費用対効果が大きい。
キーポイントはサスペンション。リアダンパーが「水平?」というほど斜めにマウントされ、そのストロークは極小。ホイールベースの短さもあり、正直ハネて乗り心地が悪い。そこでパワーを引き出して、雨でも降ろうものなら、そこはかとない不安感を覚える。
ノーマルが決して快適なサスではないので、アフター品でしなやかなものを選びたい。海外メーカーや国内のアバルトパーツメーカーに加えて、HKSでは、サスペンション、マフラーを開発中。同社の「パワーエディター」的な簡易ブーストアップができるパーツも開発中とのことで、これからアバルトは熱くなる。
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