大ヒット中のハリアー買うならハイブリッド? それともガソリン?

■結論:長く乗るならNAエンジン、それ以外ならハイブリッド!

ハリアーの4WD車は電気式4WDシステム「E-Four」を採用。前後輪のトルクを100:0~20:80のなかで最適な配分に調整する
ハリアーの4WD車は電気式4WDシステム「E-Four」を採用。前後輪のトルクを100:0~20:80のなかで最適な配分に調整する

 以上のように、長く乗るならガソリンエンジン、短期間で乗り代えたり、残価設定ローンを使うユーザーにはハイブリッドのメリットが大きい。使い方や乗り方に応じて、ガソリンエンジンとハイブリッドの損得勘定も違ってくるわけだ。

 このほかガソリンエンジンとハイブリッドでは、動力性能、加速感、静粛性などにも違いが生じる。特にハリアーでは、ガソリンエンジンは直列4気筒2Lで、ハイブリッドは2.5Lエンジンにモーター駆動を組み合わせた。そのために性能や運転感覚の差も開きやすい。

 ハリアーに2LガソリンNAエンジンを搭載する2WD・Gの車両重量は1570kgだ。実用的にはパワー不足はないが、上級SUVとしては少々物足りない。特に2000~3000回転の実用域では、もう少し粘り強さが欲しい。4500回転を超えると、吹き上がりが活発になるが、ノイズも耳障りに感じられてしまう。

 その点でハイブリッドは、登坂路に差し掛かってアクセルペダルを踏み増した時など、反応の素早いモーターが駆動力を滑らかに高める。ガソリンエンジンほど、アクセルペダルを深く踏む必要はない。モーター駆動の併用でノイズも小さく、上級SUVのハリアーに相応しい上質な運転感覚が得られる。

 ハリアーは実用指向の車種ではないから、数値に示される動力性能や燃費だけでなく、アクセルペダルを踏み増した時の力強さ、吹き上がりの滑らかさ、エンジンノイズの静かさといった感覚的な要素も大切だ。

 購入する時は、ガソリンエンジンとハイブリッドの両方を乗り比べてグレードを決めたい。そのために1年間の走行距離が1万km以下で、燃料代の節約によって価格を取り戻しにくいユーザーが、走りや運転感覚の違いでハイブリッドを選ぶことも多い。

 またハリアーの場合、ハイブリッドであれば、100V・1500Wの電源コンセントを4万4000円でオプション装着できる。1500Wの容量があれば、電子レンジやヘアドライヤーも使用可能だ。キャンプなどに使えて、災害時にも役立つ。1500W電源コンセントのニーズはユーザーによって異なるが、ハイブリッドでなければ得られない貴重な付加価値だ。

 現実的には、ハイブリッドとガソリンエンジンの価格差を、燃料代の差額で取り戻せるユーザーは少ない。後半に述べた運転感覚、静粛性、ハイブリッドを活用した電力供給機能など、付加価値のとらえ方でガソリンエンジンとの選択も左右される。

 また損得勘定ではなく、環境負荷を抑えるために、走る距離が短くても可能な限りハイブリッドを選ぶユーザーも多い。これも強い説得力を伴うハイブリッドの正しい選び方だ。

【画像ギャラリー】プレミアムSUVの真髄 トヨタハリアーの美しさを堪能しよう!!

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