待っているぞ新型WRX!! 世界最強フラット4の軌跡と期待

レースへの挑戦そして連勝こそ、WRXの魅力

 スバルが2008年から12年間継続して参戦してきたニュルブルクリンク24時間耐久。2011~2012年、2015~2016年(2017年はリタイヤ)、そして2018~2019年と、クラス優勝を果たしたのは記憶に新しい。残念ながら、2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響で、出場を見送っている。

 出場マシンの準備が進んでいただけに残念であったが、2022年こそは、その勇姿をみることができるよう、期待している。

 このニュルブルクリンク24時間におけるWRX STIの活躍は、今や、90年代のWRCと同じくらい、スバル、そしてWRX STIの知名度を引き上げていると思う。

 自動車メーカーがレースに力を入れるのは、「レース活動を通して開発した技術を市販車へとフィードバックする」というのが主な理由だが、ドライバーはもちろん、技術エンジニア、現場メカニック(なんとディーラーメカニックからの選抜もある)、マネージメント、チーム監督など、参加する人たちが、それぞれの立場で必死に頑張る姿は、見ていて応援したくなるものだ。

 勝ちにこだわる姿勢をぶつけるには、ニュルブルクリンク24時間は格好のレースなのだろう。こうしたレースへの挑戦は、技術的な面だけでなく、WRX STIそしてスバルブランドへの信頼性向上にも、大きく貢献しているように思う。

スバルWRXのニュル24時間チャレンジ。プロジェクトに参加するそれぞれの立場で勝利に貢献するよう頑張る姿は、見ていて応援したくなる
スバルWRXのニュル24時間チャレンジ。プロジェクトに参加するそれぞれの立場で勝利に貢献するよう頑張る姿は、見ていて応援したくなる

次期型は「e-BOXER」付となるのでは

 次期型WRXについて、現時点スバルが公開しているのは、冒頭で触れたようにシルエットのみであるが、実はデザインについては、ほぼ想像がついている。

北米スバルの特設サイトにて公開されている、新型WRXのシルエット画像
北米スバルの特設サイトにて公開されている、新型WRXのシルエット画像

 このところのスバルは、モーターショーで市販型に通じるデザインのコンセプトカーを発表している。例えば、2018年のスイスジュネーブモーターショーで登場したVIZIVツアラーコンセプトが、ほぼそのままレヴォーグになった。

 そのことから、2017年の東京モーターショーで登場したVIZIVパフォーマンスコンセプトが次期型WRX S4相当、そして、翌2018年の東京オートサロンで登場したVIZIVパフォーマンスSTIコンセプトが、次期型WRX STIのベースデザインになるのは間違いない。

東京オートサロン2018で登場した「SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT」。これが、WRX STIのデザインのベースとなる、と思われる
東京オートサロン2018で登場した「SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT」。これが、WRX STIのデザインのベースとなる、と思われる

 さて、エンジンであるが、次期型WRXに搭載されるエンジンは、従来型のFA20ターボと、新型BRZ/86に搭載される2.4L水平対向NAをターボ化したFA24ターボ、というのが、自動車メディア界隈で一般的に予想されているところだ。

 しかしこれらは、現在求められる環境性能には全くそぐわないパワートレインであり、筆者は、次期型WRXはマイルドハイブリッドのe-BOXER付のFA24ターボで登場するのではないか、とみている。

 しかしこれは、「お茶を濁す」程度の対策でしかなく、その先のWRXではおそらく通用しない策だ。将来のWRXの姿は、次の2つのうち、どちらかでしかない。

WRXに搭載されていた2.0L水平対向ターボエンジンのEJ20。スポーツ向けエンジンとして、長きにわたってスバル車へ搭載されてきた
WRXに搭載されていた2.0L水平対向ターボエンジンのEJ20。スポーツ向けエンジンとして、長きにわたってスバル車へ搭載されてきた

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