ガソリンNA&ターボ、クリーンディーゼル、ハイブリッド&プラグインハイブリッド、EV、FCV…、今やパワーユニットは百花繚乱。過渡期だからこその選ぶ楽しみもあれど、さすがにちょっと多すぎる。
では、こうした状況の中で、国産車で単純に走りが楽しいクルマを選ぶならどんなクルマが上位にくるのか?? 自動車評論家6名に、各々のベスト5を選んでもらった。
※本稿は2021年5月のものです
文/鈴木直也、片岡英明、国沢光宏、渡辺陽一郎、松田秀士、斎藤 聡 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年6月26日号
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■MIRAI(FCV)にはハイブローなテクノロジーを感じる(鈴木直也が選ぶ5台)
1位はMIRAI(トヨタ)としたい。なぜかといえば、バッテリーの電気で走るピュアEVに比べ、その場で電気を作って走るFCVにはハイブローなテクノロジーを感じるからだ。
例えば、ホンダの先代クラリティFCVなどはアクセルを踏み込むと、空気を吸い込んでポンプが作動する音が聞こえてきた。このあたりがボクたちクルマ好き、内燃機関派のロマンを感じるのよ。
それに走っていて何も出さないBEVに比べ、FCVは蒸留水を出すじゃない? FCVは将来的にはまず、商業バスなどから普及が始まって、乗用系ではプレミアムな電動車としての位置づけになるんだろうけど、MIRAIの1位は外せないね。
続く2位は内燃機関のレヴォーグ(スバル)。この水平対向1.8Lターボは先代より排気量が上がっているけど、基本的にはダウンサイジングのユニットだ。
今後、内燃機関で生き残るにはクリーンディーゼルではキツいけど、こういったダウンサイジングターボと軽などに使われる廉価なNAは残ると思う。
現状では剛性の高いシャシー、SGPとの組み合わせで走りもいいレヴォーグが2位。
本来ならば2位にしてもよかったのがエクリプスクロスPHEV(三菱)。
内燃機関としての究極の姿だと思う。プラグインハイブリッドはレンジエクステンダータイプが本命になるだろうけど、このクルマはガソリン色が強いのがいい。
ちゃんとしたエンジンとミッション、バッテリーを積んでいることを考えると効率とコスパも悪くない。
4位のホンダeは、都市でのシティコミュータがBEVとして最もふさわしい存在であることを体現したモデル。2030年までにホンダで年間100万台をBEVにするという目標はかなりハードルが高いけどね。
5位のロードスターの直4、1.5Lは最後の「何も引かない、何も足さない」、ピュアモルトウイスキーのようなガソリン車。
●鈴木直也が選んだ乗って楽しいパワーユニット ベスト5
・1位 トヨタ MIRAI(FCV)
・2位 スバル レヴォーグ(内燃機関)
・3位 三菱 エクリプスクロスPHEV(PHV)
・4位 ホンダe(EV)
・5位 マツダ ロードスター(内燃機関)
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