■GRヤリスは理屈抜きで楽しい(片岡英明が選ぶ5台)
理屈抜きで運転するのが楽しいのが、コンパクトなボディにパワフルなパワーユニットを押し込んだGRヤリス。
直3、1.6L DOHCターボはカリカリにチューニングしているワケではないが、1200kg台の軽量ボディに272ps/37.7kgmのスペックだから低回転からパワフルだと感じるし、6速MTを駆使しての走りが楽しい。
アクティブトルクスプリット4WDの味つけもマニア好みで特にスポーツモードをチョイスすると、FR車のように操っている感覚が強く、意のままの走りを満喫できる。
FCV(燃料電池車)のMIRAIは第2世代になって走りを楽しめる新感覚スポーツセダンに変身した。アクセルを踏み込むとパワーとトルクが一気に立ち上がり、痛快な加速を見せる。しかも加速時でもノイジーじゃない異次元の感覚。
後輪駆動になり、後ろから押される力強い加速感を楽しめるようになった。ハンドリングは軽やかで、狙ったラインに乗せやすいなど、意のままの気持ちいい走りを引き出せる。
第2世代になったノートのe-POWERも魅力を増した。モーターと発電用の1.2L直列3気筒エンジンはパンチ力を増し、間髪を容れず1クラス上の加速を見せつける。
先代で指摘されたノイジーな騒音なども大幅に減少。売りのひとつであるワンペダル制御も進化し、アクセルペダルの加減によって自在にスピードをコントロールできる領域が広げられている。
プラグインハイブリッドを追加したRAV4もお薦めの1台。普通充電だけの対応としているが、50km前後の距離をモーター走行だけでこなせるのは大きな魅力である。モーターならではの鋭い瞬発力と群を抜く静粛性の高さもチャームポイントだ。
新鮮味は薄いが、EVビギナーにお薦めなのがリーフのe+である。のけぞるほどの力強い加速を誰でも味わえ、バッテリー容量も62kWhと多めだからロングドライブでも不安は少ない。
●片岡英明が選んだ乗って楽しいパワーユニット ベスト5
・1位 トヨタ GRヤリス(内燃機関)
・2位 トヨタ MIRAI(FCV)
・3位 日産 ノート e-POWER(ハイブリッド)
・4位 トヨタ RAV4 PHV(PHV)
・5位 日産 リーフe+(EV)
■日本の設計と思えないほどの余力を持つGRヤリス G16E(国沢光宏が選ぶ5台)
No.1は瞬時も迷うことなく最新のハイパワーエンジンであるGRヤリスのG16Eでしょう。このユニット、ギリギリ設計を好む日本の設計と思えないほど余力を持つ。
標準で272psながら、タービンや排気系ノーマルのまま400ps/61.2kgmまで出るそうな。すでにランエボの4G63やスバルのEJ20を超えると言ってよい。
パワーだけじゃない。チューニングしたG16Eの音を聞くと3気筒と思えないほど気持ちいい音質。ノーマルでもアクセル開度低い&回転数低い状態だと地味なエンジンフィールながら全開&高回転まで引っ張るとイイ!
続いてLC500の2UR。477psのクラシカルな大排気量V8ですね! このエンジン、火を入れた瞬間からワクワクする。というか、イマドキこんなパワーユニットありかよ! と思うくらい楽しい。エンジン好きなら早いウチに買っておいて吉!
同じくクラシックなパワーユニットということでスカイライン400RのV6、3Lターボを挙げておく。ターボエンジンと思えないほど高回転型です。
最高出力の405psは640rpm! トルクは48.4kgmとあまり高くない。ターボといえば引っ張っても頭打ちになる傾向のなか、こいつはNAのように気持ちよ~く回りきるのだった。これまた絶版秒読み。
個人的に「いいね!」したいのが新型MIRAIの新世代燃料電池だ。アクセル全開すると「シューッ!」という音で加速開始!
174psのため100km/hを超えたあたりから絶対的な加速力という点じゃ物足りなくなってくるが、逆に日本の交通環境ならレスポンスよく軽快。
そしてリーフe+の218psをプッシュしたい。乗ったことのある人が少ないため高い評価を得られていないものの、サスペンションを固めて高性能タイヤ履かせてやれば、ホンモノのホットハッチといえるクルマになる。
モーター音だって静かながら聞こえます。インバーターの音を電車くらいに出してやることでワクワク感が出てくるんじゃなかろうか。
●国沢光宏が選んだ乗って楽しいパワーユニット ベスト5
・1位 トヨタ GRヤリス(内燃機関)
・2位 レクサス LC500(内燃機関)
・3位 日産 スカイライン400R(内燃機関)
・4位 トヨタ MIRAI(FCV)
・5位 日産 リーフe+(EV)
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