「逆走車アリ!」 トラックドライバーが体験した恐怖の瞬間

「逆走車アリ!」 トラックドライバーが体験した恐怖の瞬間

 未だ「逆走車」のニュースを良く耳にします。高速道路で逆走事故を起こしたドライバーの約7割が65歳以上というデータもあり、高齢ドライバーへのさらなる対策が求められています。

 また、逆走しにくい道路の構造や案内看板についても議論されていますが、なかなか抜本的な対策が見出せないのが現状ではないでしょうか。

 ところで、逆走車に遭遇する危険性が最も高いのが全国津々浦々を走っているトラックだと思います。そこでトラックドライバーさんに情報を募ったところ、逆走車に関するさまざまな体験談が集まりました。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部とトラックドライバーの皆さん
写真/「フルロード」編集部
*2018年12月発売トラックマガジン「フルロード」第31号より

【画像ギャラリー】こちらに非がなくても事故は互いに損をする!! 運転中は常に『ありえないこと』に対する心構えを!!


■高速道路の出口を間違えてバック走行! 危機一髪の回避で怒髪天

高速道路で下りる出口を行き過ぎそうになったクルマの挙動にも注意が必要
高速道路で下りる出口を行き過ぎそうになったクルマの挙動にも注意が必要

 まずは、北海道で大型車やトレーラを運転しているかんちゃんの体験から……。

 これも逆走の一種といえると思いますが、インターチェンジの出口で、下りる出口を通り過ぎてバックしている強者を見たことがあります。しかも夜間です。

 そのクルマ、はじめ私を追い越して見えなくなったのですが、間もなくしてインターチェンジ出口付近でバックランプらしきライトが点灯しました。「まさかだよな」と思いつつ、少しスピードを落としたのですが、マジでバックしていましたよ。しかも1車線の高速道路で、ですよ。

 クラクションとパッシングで相手にこちらの存在を教えつつ、フルブレーキで回避しましたが、さすがに怒りが最高潮に達しましたよ。

 ただ、勢いがつき過ぎてその場で停まることができず、相手が「何食わぬ顔」で(……かどうかはかわかりませんが)下りていったので、どうしようもできず、何とも怒りが収まらないまま運転席で「バカヤロー!」と叫びました。

 目的のインターチェンジを通り越して焦るのもわかるのですが、絶対にバックで逆走しちゃいけません。どんなに危険な状況か落ち着いて考えて欲しいものですよね。

■路肩走りの逆走スクーターに遭遇 「私は大丈夫」と思わないことも大切

逆走防止のため、最近は路面に進行方向を示す大きな矢印も見かけるようになった
逆走防止のため、最近は路面に進行方向を示す大きな矢印も見かけるようになった

 産廃トレーラを運転している尾山ママはこんな逆走車に遭遇しました。

 人生を逆走したい今日この頃ですが、高速道路ではこれまでに一度だけ逆走車に出会ったことがあります。ちなみに高齢者のクルマではありませんでした。

 京葉道路の登りを走行中に、電光掲示板に「逆走車有走行注意」みたいなことが掲示されていました。「何、逆走?」と、気をつけて走っていましたが、なかなか出会わないので「もう通り過ぎた後かな?」と思った頃、視界の向こうから左側の路肩をスクーターが走って来たんですよ。

 京葉道路はよく工事しているので、最初はその関係者かと思っていたんですね。だって、逆走車ってクルマだと思うじゃないですか! まさかスクーターだなんて思わないから……。

 でも、スクーターが近づいた時に確信しました。工事関係者じゃないわ! 若いお兄ちゃんで、普通にスクーターでした。おいおい、どこから入った? すぐ先に料金所があったんですけど、そこをどうやって抜けて来たの?

 高速道路の出口って、けっこう下りて行くクルマも多いと思うのですが、入り込む前に途中で下りるクルマと合わないのかなぁ、と頭の中は「?」マークで一杯になります!

 そういえば、京葉道路の原木インター、東京方面への入口のすぐ先に出口があります。もし慣れない高齢者が迷いながら走っていたとしたら間違えてしまうかもなぁ。

 自分も高齢者になった時に、見間違いとか勘違いとか、危険運転にならないとは言い切れません。高速道路を逆走してしまう前に考えないといけないですね。「私は大丈夫」と思っている、いや、思い込んでいる人のほうが危険かもしれません。

次ページは : ■4回遭遇した逆走車はいずれも高齢ドライバー 免許証の返納問題を考える

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