■短時間でも車内放置はダメなのか
少しの間だから、とクルマを離れる際に、車内に荷物を残したままにする、というのもよくあることだ。
短時間とはどのくらいのことを指すのか、個人によって感覚が異なるが、前述の温度上昇を知れば30分は確実にアウトなレベルなことが分かる。10分程度なら状況によってはセーフだが、スマホを長持ちさせたいのであれば、ダッシュボードには置かないことだ。
さらに車内に置きっ放しにしてはいけないモノは電子機器だけではない。お菓子(ガムやキャンディなど)、スプレー缶、炭酸飲料、100円ライター…。どれもダッシュボードに置くのは危険すぎるアイテムだ。JAFのユーザーテストでは100円ライターが内部の圧力上昇でケースにクラックが入り、ガスが漏れて無くなっている。車内にガスが充満していたら、火災になる可能性もあるから、非常に危険だ。
ボールペンやマジックなども室内に有機溶剤がまき散らされる恐れがあるので、ダッシュボードに置くのは止めて置いた方がいいだろう。車内の空気を入れ替えるまでに気分が悪くなってしまったら、運転するのは危険だ。
■車内のどこに放置するのが一番危ないか
陽射しを受けやすいダッシュボードは1年を通じて、最も危険な場所と言えるだろう。過ごしやすい春でも日が当たれば、70℃を超える高温になることから、ダッシュボードにモノを置く習慣はつけないようにした方が賢明だ。
もし車内に保管するのなら、センターコンソールの小物入れや、ドアポケットなど、比較的温度が上昇しにくい部分に置くこと。ドアポケットでも方角や時間帯により直射日光が当たる可能性があるので、ポケット内部に日が当たるような構造なら、気を付けるべきだ。
ただしセンターコンソールでも陽射しが当たる可能性はあり、そこにスプレー缶などを置いていて、破裂したケースもある。車内に保管する場合、熱によって溶けて周囲のモノに付着してしまう厄介なモノ、爆発や破裂の危険があるモノ、機能を失って故障してしまうモノと、それぞれのリスクと耐熱温度、大きさによって、ラゲッジルームに入れるか、後席の座面や足元に置くなど、なるべく温まりにくい場所に保管しよう。
そして駐車はなるべく日陰を選ぶほか、日なたならフロントウインドウにはサンシェードを置き、ダッシュボードの日焼けや温度上昇を防ぐことだ。
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