■別々のアプローチで共に最高の進化を遂げた4WD
2008年当時、4WDの電子制御技術に関してはランエボXが世界をリードしていたように思います。ただ、先にも触れましたが、振り回すような走らせ方をしたときに4輪の駆動力制御を優先する印象があり、ちょっと窮屈な操縦感覚がありました。
もし仮にランエボXI、XIIと進化が続いていれば、それも解消することになったのだと思います。実際アウトランダーPHEVやエクリプスクロスなどにS-AWC制御が採用されていますが、(制御の仕方は違いますが)違和感のない自在な操縦感覚があります。
GRBは新シャシーと電子制御化によってトラクション性能を一気に高めることになりましたが、電子制御によって旋回性能を高めるのではなく、前後デフに機械式(トルセン系)LSDを採用するなどアナログな制御を残していて、それがドライバーに自由なドライブ感覚を作り出していたように思います。
結局電子制御で高みを目指す三菱と、アナログなドライブ感覚で自在なドライブ感覚を優先したいスバルというキャラクターの違いは変わらず守られていたのでした。2008年当時、世界でもっとも進化した4WDだったことは間違いありません。
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