■個性派揃い!!! Gクラスvsライバル ヘビー級SUVの華麗なる闘い
いまだ冷めやらぬSUVブームの恩恵もあり、まさに高級SUVは選び放題だ。しかし、Gクラスのような本格的なクロカン志向となると、ライバルも自ずと限定される。
最有力となるのは、新型ランドクルーザーだろう。そのフィールドは地球と評されるように、あらゆる場面での活躍が求められ、基本性能は極めて高い。特に新型は、運転のしやすさや疲れにくさを重視している点も見過ごせない。
しかし、本音を言えば、その先にある次期型レクサスLXへの期待が高まっている。日本では盗難率の高さでも有名なLXだが、それは同時に世界での人気の裏返しでもある。ランクル譲りの走破性に、レクサスの高級・快適性を備えるクロカンは、まさに理想のひとつだからだ。
話を現在に戻すと、LXはモデル末期であるが、自然吸気の5.7L、V8によるトルクフルな走りが味わえること、その1点だけでも、LXを選ぶ価値は大きい。
コスパの高さなら、ジープラングラーが群を抜く。あの内容で500万円台からというのは、まさにバーゲンプライス。2Lターボに加え、伝統的な3.6L、V6も選べるのも嬉しい。作りは質実剛健だが、装備の不満もなく、メカメカしいデザインもクルマ好きの心をくすぐる。
何よりも全仕様が着脱ルーフとなるのも、冒険心を高ぶらせる。それでいて従順な一面もあり、運転もしやすい。Gしか考えられない人以外には、最もお薦めできる一台。
新興勢力となるのが、復活を果たした新生ランドローバーディフェンダーだ。悪路走破性などのオリジナルの伝統を受け継ぎつつ、モノコックボディによる快適な走りも実現。生粋のクロカンでありながら、高速走行も得意とするので、かなりオールマイティな存在。
サイズもデカいが、愛嬌あるスタイルで威圧感もない。内装はデジタル機能を押さえつつも、質実剛健な作り。そのノリは、ラングラーに近い。そのため贅沢さやスポーツ性能を求めるなら、レンジローバーとの比較が最適だろう。
ライバルと比較してみると、高級車、クロカン、スポーツの3要素に見事に応えられるのは、やはりGのみ。まさにクロカン界の万能選手なのだ。
■憧れの1台をその手に!!! Gクラス 中古車購入大作戦
1990年代からクルマ好きの芸能人やスポーツ選手の愛車として、人気を誇っているのが、メルセデスベンツGクラス。その後どんなSUVが登場しても、人気に陰りのない無双状態となっている。そんなGクラスの中古車事情をチェックしてみる。
1979年に登場した本格オフローダーのGクラスが、日本に本格導入されるようになったのは、1991年から。その後マイナーチェンジや一部改良を重ねて進化してきた。
2018年6月にフルモデルチェンジに匹敵する大幅改良を実施して登場したのが現行モデルで、新設計のラダーフレーム、サスペンション、9速化したATの採用など、変更は多岐にわたる。
ステアリングは従来のボール&ナット形式から電動機械式ラック&ピニオンに変更などメニューは豊富だ。この結果、ラグジュアリー指向が強まり、オンロードでの乗り心地のよさを実現させた。
現在、Gクラスの中古車は約453台流通していて、2018年の大幅改良前が約353台。中古車の平均価格は約913万円で、価格帯は約250万~約3380万円。高額モデルは、G500 4×42をはじめとする限定車の影響が大きい。
一方、改良後の現行モデルの中古車の流通台数は約104台と少なくない。平均価格は約1398万~約2378万円とかなりクロスオーバーしている。
中古車のグレード構成は、改良前では2015年の一部改良後のモデルで、ディーゼルターボを搭載したG350dが圧倒的なタマ数だ。
同様に現行モデルでもG350dが圧倒的な流通台数を誇っており、年式問わずGクラスの中古車はG350dが狙い目と言えるだろう。
(TEXT/萩原文博)
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