■極悪燃費大馬力車その1:ユーノスコスモ20B
●搭載エンジン:2L、3ローターツインターボ
●最高出力:280ps
●カタログ燃費:6.4km/L(10・15モード/1994年式タイプE CCS)
ということで、ガソリン神に愛された(もしくは呪われた?)、今のうちにぜひ乗っておきたい「大馬力極悪燃費車」の数々をご紹介しよう。
ガソリン神に愛された(または呪われた)大馬力極悪燃費車といえば、このクルマについて触れないわけにはいくまい。1990~1996年にかけて販売された、量産車初となる3ローター式の20B型ロータリーエンジンを搭載した、きわめてエレガントな2ドアクーペである。
搭載エンジンは1.3L×2ローターターボである13B(最高出力230ps/最大トルク30.0kgm)のほか、ここで紹介する2L、3ローターターボの20B(280ps/41.0kgm)の2種類が用意された。
20Bは最高出力333馬力を発生するよう設計されたが、例の「280馬力規制」から、遺憾ながら280psに抑えられたといういきさつを持つ。
昨今、人気の電気モーターすら上回るのでは? と感じるほどなめらかな回転フィールと独特のトルク感は「超絶!」といえるものだったが、その代償としてカタログ燃費は6.4km/Lと極悪で、実燃費は(もちろん乗り方にもよるが)3km/L前後と、往年のアメ車も真っ青の数字となる。
ガソリン神への信仰が試される一台とは言えるが、このエンジンとこのデザイン、たたずまいを前にすると、思わず「……信仰にすべてを捧げます!」と宣言したくなるのだ。
■極悪燃費大馬力車その2:マツダRX-7(FD3S)
●搭載エンジン:1.3L 2ローターツインターボ
●最高出力:280ps
●カタログ燃費:7.2km/L(10・15モード/2002年式スピリットR タイプB)
言わずと知れた1991年登場の3代目マツダRX-7。シーケンシャルツインターボの13B型ロータリーエンジンは当初最高出力255psだったが、1996年のマイナーチェンジで265psとなり、1999年には280psに達した。
カタログ燃費は7.2km/L、グレードや年式によっては8.1km/Lなどだが、ガンガン回した場合の実燃費は3km/Lほどに低下する場合が多い。
とはいえ、街なかでも普通に走れば5~6km/Lぐらいに落ち着く場合も多く、高速道路を(かっ飛ばさすに100km/hぐらいで)巡航すれば、カタログ値どおりの8km/Lぐらいか、場合によっては、あるいは個体によっては10km/Lを超えることもある。
それゆえ、ガソリン神あるいはロータリー神への信仰が試されるというよりは「自制心が試されるクルマ」と呼ぶべきなのかもしれない。
だがこの神車の潜在能力を存分に開花させ、常に3km/L台をマークし続けるというのも、ひとつの生き様ではあるだろう。
■極悪燃費大馬力車その3:日産GT-R(R35)
●搭載エンジン:3.8L、V6ツインターボ
●最高出力:570ps
●カタログ燃費:7.8km/L(WLTCモード/2019年式プレミアムエディション)
詳しい説明は必要あるまい。2009年に発売され、幾度にもわたる改良を経ながら今なお販売されている、日本を代表するスーパースポーツである。
搭載エンジンはVR38DETT型3.8L、V6ツインターボ。初期モデルの最高出力は480psだったが、あれよあれよという間に570psへと達し、最大トルクも65.0kgmに。
とはいえ、その割にWLTCモード燃費は8km/L近くをマークしており、公道における実燃費も、いい気になって踏みまくらない限りは一般道でも6~8km/Lぐらいにはなり、高速道路では(こちらも踏まない限りは)10km/Lを超えることも多い。
大馬力であることは間違いないが、決して「極悪燃費」ではないのが日産GT-Rであり、最近のスポーツカーの特徴なのだろう。
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