日本の自動車メーカーによる軽自動車規格の電気自動車(EV)は現在、三菱のi‐MiEVが生産終了しており、軽商用のミニキャブMiEVが販売されているのみになっている。
しかしながら、日産は新型軽EVの投入が予定されていて、ホンダは軽EVが電気自動車普及のカギになると社長が明言。スズキはインドで軽EVを発売するという報道があるなど、最近は軽EVの話題がいろいろ出てきている。
ただ、EVとはいっても軽自動車の場合は、特に地方では生活の足として使われているだけに重要になってくるのが価格の安さだろう。軽自動車がEVになった時に、価格はいくらくらいになるのだろうか?
文/御堀直嗣
写真/日産、ホンダ、三菱自動車、テスラ、ASF、ベストカーWeb編集部
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■最近軽EVに関する話題が増えてきた理由とは?
軽EVの動きが、目につくようになってきた。
2年前の東京モーターショーにコンセプトカーで出展した日産自動車は、軽EVを2022年度初頭に発売することを8月27日に発表した。三菱自動車との共同プロジェクトのNMKVで開発している軽クラスEVとなる。
三菱は、i‐MiEVで軽EVの経験を10年以上持ち、現在なお軽商用とはいえミニキャブMiEVの販売を続けている。
スズキは、インドでの話だが、100万円台を目指した安価なEVを25年に導入する道を探っているとの報道があった。原価を抑えたEVを製造できれば、日本での軽EVも視野に入ってくるのではないか。
スズキと永年の競合であるダイハツは、かつて鉛酸バッテリーの軽EVを通じ国内でもっともEVを販売してきたが、2005年頃に組織が解体され、代わりに軽販売でスズキを抜き1位を得たが、EV開発では後れを取っている。
ホンダの三部敏宏社長は、2024年に向けた軽EVの導入を進めていると表明した。
ほかに、宅配便大手の佐川急便は、配送車として7200台の軽商用EVを導入する。台湾の企業家である蕭偉城(ショウ ウェイチェン)率いるHWエレクトロは、年内に軽自動車規格に合致する商用EVの導入を公表し、数年のうちに新型の軽商用EVも導入する計画を明らかにしている。
国内におけるEV比率は1%にも満たない状況だが、ホンダの三部社長は「EVを広めていくうえで鍵を握るのは軽自動車だろう」と述べた。
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