■車を愛し、撮影し、壊す! マイケル・ベイの真骨頂
そして、カーチェイスの主役を務めたアルファロメオについてベイは「イタリア車を使いたかったからだけど、アルファロメオの人たちはあまりこういう経験がなかったようで、私がライムグリーンに塗り替えるというと、車のデザイナーはびっくりしてビビりまくっていた。
ところがその後、本作が配信されてからはクアドリフォリオをライムグリーンに塗って欲しいという注文が来るそうだ」。ということは、ちゃんとアルファロメオに貢献したことになる?
また、車はこのチェイスシーンのみならず、さまざまなシーンで登場する。トゥーの回想シーンではロールスロイスに、ランボルギーニウルスが6台、パーティに行くときにはフェラーリが並び、ミニクーパーやBMW等も出てきて、用意された車は全部で750台を数えるという。
あの最強のカーアクションシリーズ、『ワイルドスピード』が7本束になってもこの数字にはかなわないらしく、さすがマイケル・ベイとしかいいようがない。
後半になると、目がくらむような超豪華クルーザーが登場し、これもまたボロボロに破壊される。ちなみにこのクルーザーは、パキスタン系アメリカ人の億万長者シャヒドカーンからレンタルしたというウワサで、見るからに独裁者が好みそうなギラギラっぷり。
それを気持ちよく大破壊してくれるのがマイケル・ベイのマイケル・ベイたるゆえん。いつも以上に痛快だ。
●解説●
“死”は究極の自由を与えてくれる。そう考える大富豪は自らの財力で仲間を集め、社会や政治が手を出せない悪に制裁を下すことに。本名を明かさず、番号を呼び名にした仲間たちは、独裁国家トゥルギスタンの悪名高き大統領ロヴァクをその座から引きずり下ろし、代わりに彼の弟ムラットを立てようとする。
出演はライアン・レイノルズのほか、“トゥー”には『イングロリアス・バスターズ』(09)等のフランス女優メラニー・ロラン。
“スリー”には『オリエント急行殺人事件』(17)等のメキシコ出身のマヌエル・ガルシア=ルルフォ、“フォー”には『ボヘミアン・ラプソディ』(18)等の英国のベン・ハーディと、キャスティングも国際色豊かに。
シリーズ化を匂わせるラストであり、世界中で注目を浴び、いい数字を記録したプロジェクトだったが先日、Netflixのプロデューサーはシリーズ化するつもりがないことをインタビューで語った。
その理由は「キャラクターや世界観に愛情がわかなかったし、続きをつくる実感がわかないから」。
役者たちは作品に愛もあるし、みんなカムバックに積極的だったのに……もしかしてベイが壊し過ぎたせいなのだろうか?
が、数字は立派だったので、実際にどうなるかはこれから。期待しましょう!
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Netflix映画『6アンダーグラウンド』独占配信中
【画像ギャラリー】時は来た!! 破壊王マイケル・ベイが大量のクルマをフィレンツェごとぶっ壊す『6アンダーグラウンド』を観る!!
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