■センサーやソナーではダメ? 今後も必要なコーナーポールの存在
最近では、コーナーセンサーやソナーが、標準装備されていることも珍しくない。また、センサーだけでなく、カメラを装着して、障害物との距離をナビ画面で見ることができるようになり、幅寄せや駐車をモニターのみで行うドライバーも多くなっている。
しかし、まだコーナーポールが活躍する場所は残っていると、筆者は考える。
コーナーセンサーやソナーの介入は非常に早い。ピーピーという警告音に、わずらわしさを感じることもあるだろう。狭い道で譲り合わなければならないときに、コーナーセンサーやモニターだけを頼りにしては、クルマを端に寄せきれないことも多い。
センサーやカメラは、低速走行時には頼りになるが、巡行時はどうだろう。
最近、バイパスなどの大通りを通るクルマを見ていると、車線の中央をしっかり走れているクルマが少なく感じる。左側のタイヤで白線を踏むくらいまで寄っているクルマや、右を並走するクルマとギリギリのところまで右に寄っているクルマが増えてきた。
一つの原因として、センサーやカメラの普及による、車幅感覚の欠如が挙げられると思う。自分のクルマがどの程度の大きさで、車線の真ん中にクルマを収めるには、どこを走ったらいいのか、わかっていないのだ。
駐車や狭い小道の走行は、機械がアシストしてくれるが、中高速になった時に、車幅感覚を持たずに走ることは、自分だけでなく、周囲を走っているクルマを危険にさらすことにもつながる。
そんなドライバーのためにと、車線逸脱警報やレーンキープをアシストする装備も増えてきたが、車幅感覚は持っていて損はないドライビングスキルだ。
純正オプションとしては減っているが、カー用品店にはコーナーポールがたくさん置いてある。両面テープなどで手軽に取り付けできるものもあるので、車幅感覚に自信のない方は、一度装着して愛車を運転してみると良いだろう。感覚が養われれば取り外せばいい。
電子デバイスが増え、コーナーポールが絶滅する日が来るかもしれないが、筆者としては、まだまだ残しておいて欲しいオプションの一つだ。人間の感覚が運転に必要な限り、残しておくべき装備だと思う。
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