新型カウンタック発売記念 いま世界一カッコいいスポーツカーはどれだ?

■新型カウンタックよりアヴァンタドールのほうがカッコいい?

カウンタックLP400の三面図
カウンタックLP400の三面図
新型カウンタックLPI800-4の三面図
新型カウンタックLPI800-4の三面図

 カウンタックの存在感は、99%、デザインに拠っている。このウルトラスーパーなエクステリアは、巨大なV12エンジンをミッドに縦置きし、その前方にトランスミッションを配置してキャビン内に食い込ませた独創的な構造が生んだものだが、それらをトータルしてデザイン(設計・意匠)と考えれば、「カウンタックは99%デザインだ!」と言っていい。

 新型カウンタックの基本構造は、元祖とまったく変わっていない。そういう意味でも、新型は間違いなくカウンタックだが、元祖の偉大さを歌い上げる存在ゆえ、元祖よりカッコいい部分はゼロだ。

新型カウンタックのベースとなったランボルギーニ初のハイブリッドスーパースポーツ、シアンFKP37
新型カウンタックのベースとなったランボルギーニ初のハイブリッドスーパースポーツ、シアンFKP37

 新型カウンタックのベースはアヴェンタドール。正確にはアヴェンタドールをベースにしたシアンだが、シアン同様、アヴェンタドールをベースにしたスペシャル限定モデルである。

 個人的には、新型カウンタックより、アヴェンタドールのほうがはるかにカッコいいと確信する。カウンタックの伝統を完璧に受け継ぎつつ、それをさらにアグレッシブに発展させているからだ。

 仮に新型カウンタックを、LP400とアヴェンタドールの真ん中に置いたら、両者の引き立て役にしか見えない予感がする。新型カウンタックはかなり純粋なリバイバルカーであり、真正面からデザインを評価するには値しない。

ドアが上方に跳ね上がるシザードアを採用したLP400
ドアが上方に跳ね上がるシザードアを採用したLP400
新型カウンタックLPI800-4
新型カウンタックLPI800-4
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ

■カッコいいスーパーカーランキング:第3位/フェラーリ・ローマ

フェラーリスタイルセンターが手掛けたエレガントなスタイリングが特徴の新型ローマ。ボディサイズは全長4656×全幅1974×全高1301mm。エクステリアデザインでは、フロントノーズが急激に落とし込んだシャークノーズを持つのが特徴
フェラーリスタイルセンターが手掛けたエレガントなスタイリングが特徴の新型ローマ。ボディサイズは全長4656×全幅1974×全高1301mm。エクステリアデザインでは、フロントノーズが急激に落とし込んだシャークノーズを持つのが特徴

 それを前提に、いま全世界で一番カッコいいスポーツカーは何か、ベスト3を選出してみた。

 「いま」なので、選考対象は現行モデルのみ。また、新型カウンタックがらみの記事なので、私が常に「世界最高のデザイン」と推しているマツダロードスターは、便宜的に選考対象から外させていただきました。ここでロードスターを1位にすると、なんとなくシラケるので……。まぁ与太話だと思って読んでください!

 フェラーリ・ローマ、そして296GTBで、フェラーリデザインは完全復活を果たした。458イタリアを最後に、ピニンファリーナがフェラーリのデザインから離れ、内製デザインになってからこっち、出るモデル出るモデル、ピニンファリーナデザインをただゴテゴテと飾り立てただけのような造形が続いたが、それに対して世界中の有力なフェラーリオーナーから、「いい加減にせい!」との声が沸き上がり、フェラーリ本社も耳を傾けざるを得なくなった……らしい。

 この2台は、フェラーリ本来のシンプルな美に徹している。ローマはデイトナや275GTBなどのFRモデルを、296GTBは250LMをモチーフにしているが、カウンタックからアヴェタドールへの発展と同じく、クラシカルなデザインをうまくモダン化している。

 296GTBはまだ写真で見ただけなので、今回はローマを第3位に入れさせていただいたが、実物を見ても、おそらくローマのほうが完成度は上だろう。

 ローマのデザインには。これ見よがしなところがまったくない。非常に静謐だが、見れば見るほど本当に美しい。この美しさは実物に接してみないとわからない。

 これこそ、フェラーリ本来のあるべき姿。この美しさがあれば、「フェラーリはこのままのカタチで、電気自動車になってもいい」とすら思えた。

キャビンをやや後方においたうえでコーダトロンカ(ルーフラインが下がりきる前に垂直に近い角度で切り落とした形状)でリア回りを短くコンパクトにまとめている。リアスクリーンとデザインを一体化させた可動式リアスポイラーも備える
キャビンをやや後方においたうえでコーダトロンカ(ルーフラインが下がりきる前に垂直に近い角度で切り落とした形状)でリア回りを短くコンパクトにまとめている。リアスクリーンとデザインを一体化させた可動式リアスポイラーも備える

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