アウトモビリ・ランボルギーニは2021年8月13日、新型カウンタックLPI800-4を世界初公開し、112台の限定モデルとして発売することを発表した。
初代カウンタックは1971年のジュネーブショーでデビューしたが、このカウンタックLPI800-4は、カウンタック生誕50周年を記念したモデルとなる。
カウンタックといえば、まさに日本で巻き起こったスーパーカーブームの主役となったモデルだが、今回登場したカウンタックの復刻モデルを見て当時スーパーカー少年だった、現在50代以上のおじさんたちにはどう映ったのか?
ここで改めて、フェラーリ教の教祖(自称)であり、自身カウンタックを2台購入したスーパーカー評論家の清水草一はどう評価したのか?
さらに今最もカッコいいスーパーカーBEST3を挙げてもらった。
文/清水草一
写真/ランボルギーニ、フェラーリ、アストンマーティン
【画像ギャラリー】自動車デザインの最高傑作!! ランボルギーニ・カウンタックの歴史
■リバイバルした新型カウンタックはカッコいい!?
ランボルギーニ社は、カウンタック誕生50周年を記念して、世界限定112台でカウンタックを復活させた。これについて、世界で賛否両論が起こっているという。
カウンタックは天才マルチェロ・ガンディーニが創造した、自動車デザイン史における最高傑作のひとつであり、それを安易にリバイバルするなということかなと思うが、一応カウンタックオーナーの端くれ(アニバーサリーを2名で共同所有ですが)として言わせてもらえば、そういう感覚はゼロである。
写真を見た瞬間、「えっ、これ新型なの?」と思った。瞬間的には見分けがつかなかったのだ。よく見ればリトラクタブルヘッドライトではなく、横長の固定式ヘッドライトで、シザードアが真上ではなく斜め上に上がっていたので、ようやく新型だと認識できた。
サイドを見れば、元祖よりだいぶ胴長だが、それはそれでカッコいいし、拡大されたNACAダクトの形状も、まさにカウンタックだ。
リアウイングがないのは、もともとそれが途中から設定されたオプションだったからで、オリジナルをリアウイングなしでデザインしたガンディーニ氏への敬意もあるだろう。
新型カウンタックは、元祖へのリスペクトのカタマリである。十分カッコいいし、間違いなくカウンタックだが、あまりにも元祖を尊重しているので、存在感が希薄だ。
つまり、元祖のオーナーとしては、絶対に自分に噛みついてこない犬のようなもので、カワイイのである。もちろん反感など一切ない。ただ、元祖を超えた存在という感覚もゼロ。新型が出てうれしいとも思わないので、特に感慨がない。多くのカウンタックオーナーが、そう思っているのではないか。
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