新型カウンタック発売記念 いま世界一カッコいいスポーツカーはどれだ?

新型カウンタック発売記念 いま世界一カッコいいスポーツカーはどれだ?

 アウトモビリ・ランボルギーニは2021年8月13日、新型カウンタックLPI800-4を世界初公開し、112台の限定モデルとして発売することを発表した。

 初代カウンタックは1971年のジュネーブショーでデビューしたが、このカウンタックLPI800-4は、カウンタック生誕50周年を記念したモデルとなる。

 カウンタックといえば、まさに日本で巻き起こったスーパーカーブームの主役となったモデルだが、今回登場したカウンタックの復刻モデルを見て当時スーパーカー少年だった、現在50代以上のおじさんたちにはどう映ったのか?

 ここで改めて、フェラーリ教の教祖(自称)であり、自身カウンタックを2台購入したスーパーカー評論家の清水草一はどう評価したのか?

 さらに今最もカッコいいスーパーカーBEST3を挙げてもらった。

文/清水草一
写真/ランボルギーニ、フェラーリ、アストンマーティン

【画像ギャラリー】自動車デザインの最高傑作!! ランボルギーニ・カウンタックの歴史


■リバイバルした新型カウンタックはカッコいい!?

新型ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4。ボディサイズは全長4870×全幅2099×全高1139mm。搭載されたパワートレインはベースとなったランボルギーニ初のハイブリッド、シアンのものが流用され、V型12気筒5167㏄(780ps)と48Vの電気モーター(34ps)を組み合わせる。合計出力はシアンFKP37を若干上回る814ps/73.4kgm。生産台数は112台
1988年に登場したランボルギーニ・カウンタック25thアニバーサリー。ボディサイズは全長4200×全幅2000×全高1070mm。搭載されたエンジンはV型12気筒5167㏄、455ps/51.0kgmを発生。生産台数は657台
1974年に登場したランボルギーニ・カウンタックLP400。ボディサイズは全長4140×全幅1890×全高1070mm。搭載されたエンジンはV型12気筒3929㏄で375ps/36.8kgmを発生。生産台数は150台

 ランボルギーニ社は、カウンタック誕生50周年を記念して、世界限定112台でカウンタックを復活させた。これについて、世界で賛否両論が起こっているという。

 カウンタックは天才マルチェロ・ガンディーニが創造した、自動車デザイン史における最高傑作のひとつであり、それを安易にリバイバルするなということかなと思うが、一応カウンタックオーナーの端くれ(アニバーサリーを2名で共同所有ですが)として言わせてもらえば、そういう感覚はゼロである。

 写真を見た瞬間、「えっ、これ新型なの?」と思った。瞬間的には見分けがつかなかったのだ。よく見ればリトラクタブルヘッドライトではなく、横長の固定式ヘッドライトで、シザードアが真上ではなく斜め上に上がっていたので、ようやく新型だと認識できた。

新型ランボルギーニ・カウンタックのリアデザイン。巨大なNACAダクト風のインテーク、LP400Sのような六角形のホイールアーチやテールランプ回りが特徴。ウルフカウンタック以降に見られた前後スポイラーや大型のオーバーフェンダー、サイドステップは見られない
ランボルギーニ・カウンタック25thアニバーサリー
ランボルギーニ・カウンタックLP400

 サイドを見れば、元祖よりだいぶ胴長だが、それはそれでカッコいいし、拡大されたNACAダクトの形状も、まさにカウンタックだ。

 リアウイングがないのは、もともとそれが途中から設定されたオプションだったからで、オリジナルをリアウイングなしでデザインしたガンディーニ氏への敬意もあるだろう。

 新型カウンタックは、元祖へのリスペクトのカタマリである。十分カッコいいし、間違いなくカウンタックだが、あまりにも元祖を尊重しているので、存在感が希薄だ。

 つまり、元祖のオーナーとしては、絶対に自分に噛みついてこない犬のようなもので、カワイイのである。もちろん反感など一切ない。ただ、元祖を超えた存在という感覚もゼロ。新型が出てうれしいとも思わないので、特に感慨がない。多くのカウンタックオーナーが、そう思っているのではないか。

■新型カウンタックよりアヴァンタドールのほうがカッコいい?

カウンタックLP400の三面図
新型カウンタックLPI800-4の三面図

 カウンタックの存在感は、99%、デザインに拠っている。このウルトラスーパーなエクステリアは、巨大なV12エンジンをミッドに縦置きし、その前方にトランスミッションを配置してキャビン内に食い込ませた独創的な構造が生んだものだが、それらをトータルしてデザイン(設計・意匠)と考えれば、「カウンタックは99%デザインだ!」と言っていい。

 新型カウンタックの基本構造は、元祖とまったく変わっていない。そういう意味でも、新型は間違いなくカウンタックだが、元祖の偉大さを歌い上げる存在ゆえ、元祖よりカッコいい部分はゼロだ。

新型カウンタックのベースとなったランボルギーニ初のハイブリッドスーパースポーツ、シアンFKP37

 新型カウンタックのベースはアヴェンタドール。正確にはアヴェンタドールをベースにしたシアンだが、シアン同様、アヴェンタドールをベースにしたスペシャル限定モデルである。

 個人的には、新型カウンタックより、アヴェンタドールのほうがはるかにカッコいいと確信する。カウンタックの伝統を完璧に受け継ぎつつ、それをさらにアグレッシブに発展させているからだ。

 仮に新型カウンタックを、LP400とアヴェンタドールの真ん中に置いたら、両者の引き立て役にしか見えない予感がする。新型カウンタックはかなり純粋なリバイバルカーであり、真正面からデザインを評価するには値しない。

ドアが上方に跳ね上がるシザードアを採用したLP400
新型カウンタックLPI800-4
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ

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