ヘッドライト左右の明るさが違うとNG!? 案外多い違反になるクルマの状態 4選

タイヤの溝が1.6mm未満

 摩耗したタイヤで走行することがどれだけ危険か、理解していない人がたくさんいる。「タイヤの残溝は1.6mm未満(乗用車の場合)」は、道路交通法で装着および使用が禁止されているが、できればそうなる前に交換してほしい。

 新品のタイヤは、一般的に8mm程度の溝があるが、走行すればするほど、トレッド面がすり減り、溝は浅くなっていく。特に、転舵輪であるフロントタイヤは顕著だ。タイヤは、残りの溝深さが1.6mmになるとスリップサインが現れるようになっており、1箇所でもスリップサインが出ていると、車検は通らない。

 タイヤの摩耗が進むと、特に危険なのが雨の日。路面の雨水の排水ができなくなり、ハイドロプレーニング現象が起きる確率が高まる。「ハイドロプレーニング現象」とは、主に高速走行中に、道路上に浮いた水に乗って、タイヤが浮いてしまう現象のこと。ハンドルやブレーキの操作が、一切できなくなってしまう、とても恐ろしい状態だ。

 ハイドロプレーニング現象が起きてしまうと、もはやドライバーにできることはない。自然に減速することで、グリップが回復することを祈るしかない。

 タイヤは、劣化しやすいゴムでできていることから、溝の深さによらず、定期的に交換が必要な部品。劣化によって硬くひび割れたタイヤが危険なのは、想像がつくだろう。また、定期的なローテーションや空気圧チェックも怠らないようにすることで、偏摩耗や燃費性能を維持することができる。タイヤこそが、クルマが安全に走り、曲がり、そして止まるために、最も重要なパーツであることは、忘れないようにしてほしい。

写真の状態だと、残り溝深さは3~4ミリ程度。スリップサインが出てからでは手遅れだと思ってほしい(写真AC_Ultrabem)
写真の状態だと、残り溝深さは3~4ミリ程度。スリップサインが出てからでは手遅れだと思ってほしい(写真AC_Ultrabem)

ウォッシャー液が出ない(出にくい)

 車検項目の中には、ワイパーとウォッシャー液に関する規定もある。ワイパーが正常に作動しない(ゴムの切れがある、動作しない)などの場合に整備不良となるのはもちろん、ウォッシャー液の噴射装置が正常に機能しない場合も整備不良となり、車検は通らない。

 原因が、ウォッシャー液の未充填であればすぐに対処できるが、ウォッシャーポンプやノズルの詰まりなどの場合は、修理が必要となる。普段、ウォッシャー液を使わない(跳ねてクルマが汚れるから嫌、など)からと言って、ウォッシャー液を抜いてしまっていたり、面倒だからと補充を怠ると、違反となってしまうので注意してほしい。

ウォッシャー液の未充填も違反。補充は忘れずに(AdobeStock_titushkin)
ウォッシャー液の未充填も違反。補充は忘れずに(AdobeStock_titushkin)

知らなかった、気づかなかったでは済まされない

 クルマの整備不良は、「知らなかった」「気づかなかった」では済まされない。ドライバーには「道路運送車両法」で「日常点検」が義務付けられている。安全運転は自分のためというのはもちろんのこと、クルマ交通の社会の中で、周囲に迷惑をかけないためにも、重要なこと。

 技術の進化で、頻繁なメンテナンスが必要なくなってきていたり、先進安全装備によって、事故リスクの低下や事故による被害が軽減されるようになった時代ではあるが、安全な交通社会には、ドライバーひとりひとりの意識が最も大事だ、ということを忘れないようにしてほしい。

【画像ギャラリー】こんな場合もNG!!  思いがけずに違反となってしまうクルマの状態

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