■バッテリーの劣化は気付きにくいので日頃からのチェックが大事
純ガソリン車であっても、「クルマは電気で動いている」といえるほど、電装品の役割は重要だ。その源泉であるバッテリーは近年ますます負担が増えている。
普段よりセルモーターの回りが重く感じられるようなら、すぐに対策する必要がある。そのまま乗り続けていたら、近いうちにバッテリー上がりを招くだけだ。
普段が近所への買い物程度の使用であれば、たまには高速道路にのって足を伸ばして遠出するか、都市高速をクルージングするといい。1~2時間、連続で走行できればバッテリーへの充電もかなり進むので、電圧も上がって元気になるハズだ。
アクセサリーソケットに挿すだけで電圧を表示するインジケーターを装着して、バッテリーやオルタネーターの状態をモニタリングするのも、予防手段としては有効だ。
それでもバッテリーは劣化により内部抵抗が増えているから、走行中の充電ではある程度までしか回復しない。そのため走行による充電を続けても、根本的な対策にはならず、寿命をいくらか伸ばすだけに止まってしまう。
ガソリンが高騰しているなか、バッテリーのためだけ(たまにクルージングするのはエンジンにも良い影響を与えるが)にドライブするのは燃料の無駄遣いやCO2排出増につながってしまうので、自宅で充電できる環境であればバッテリー充電器による追充電をしてやることをお薦めしたい。
最近のバッテリー充電器は高性能で、バッテリー端子もそのまま、クルマからバッテリーを降ろす必要もなく充電することができる。
さらにパルス充電機能が備わっているタイプなら、月に1度パルス充電を行なうことで、内部抵抗の増大を食い止め、バッテリーの寿命を大幅に伸ばすことも可能だ。
■フロントウィンドウ回りのメンテナンスとは
最後はフロントウィンドウ回りのメンテナンスだ。これはクルマのダメージとしては少ない部類に入るが、晴れの日には気にならないので、ついつい忘れがちになる雨の日対策についても触れておこう。
ワイパーブレードの拭き取りが悪いのは、雨天走行時には気になるけれど、晴れてしまうとついつい忘れがちだ。
しかし視界が悪いと運転していても疲れるし集中力が乱れる。視界不良により交通事故を起こせば、日頃の車両管理が問題視されて責任は重くなる。
ディーラーやガソリンスタンドで交換するより、カー用品店やホームセンターで汎用のワイパーを購入して、自分で交換したほうが費用としては安く済む。ワイパーブレードの交換は、工具も要らずすぐに自分でできるものだ。
飛び石などでフロントウィンドウに付いたキズも、放っておくと走行中の振動や温度変化でヒビが広がって、車検不可になってしまうことがある。小さなキズのうちにガラスリペア用の樹脂などでヒビを塞いでおけば、そのまま乗り続けられることもある。
自分で修理できるキットも販売されているが、キレイに直すにはコツがいるので、滅多にない修復作業だけにプロに任せたほうが確実だ。
こんな話題は3年から5年で新車を乗り継ぐオーナーには関係のないことかもしれない。
しかし電動化が急速に進むなか、EVの使い勝手や下取り価格をもう少し見極めたい人も少なくないだろう。今の愛車をあと2年乗り続けようと思っているオーナーには、思わぬ出費を避けたいだけに、早めのメンテナンスをお薦めしたい。
立ち往生するだけなら、仕事や待ち合わせに遅れたりするのは困るが、大半は後で笑い話にできる。しかし整備不良が原因で交通事故を起こせば、悔やんでも悔やみ切れないことになるのだ。
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