■パーツの再生産やレストアも! 各メーカーの取り組み
●日産『NISMOヘリテージ』
「NISMOヘリテージ」は、日産自動車、NISMO、NISMO Carsディビジョン(株式会社オーテックジャパン)とサプライヤーとが共同で製造廃止となった純正補修部品の復刻生産を検討し、第二世代のスカイラインGT-R、R32、R33、R34の三台を少しでも長く乗り続けられるようサポートする活動として知られている。
この取り組みは2017年12月からスタートしていて、すでにかなりの数の復刻生産アイテムが登場。年々そのパーツが充実してきている。
また復刻生産が困難な純正補修部品については、リプレイス品・修理での対応を実施。
●マツダ『CLASSIC MAZDA』
マツダは国産メーカーのなかでも、旧車の補修パーツを手厚く供給してくれるメーカーとして知られている。例えば、RX-7(3代目FD3S)などは、いまでも日常維持に必要なパーツの5~7割は供給可能。
さらに「CLASSIC MAZDA」という名称で、2代目FC3SやFD3Sの復刻パーツの供給を開始しはじめた。
また初代NAロードスターに関しては、復刻パーツの供給だけでなく、メーカー直々のレストアサービスも2017年12月から開始。「NAロードスターパーツ情報サービス」も提供も行なっている。
●トヨタ『GR Heritage Parts』
トヨタでは、現行スープラ=GRスープラの登場に合わせて、2019年からA70スープラとA80スープラの部品復刻活動を開始。GR Heritage Parts Projectをスタートさせた。
このプロジェクトでは、A70スープラとA80スープラの廃版になってしまった部品の復刻だけでなく、1960年代の名車、トヨタ2000GTとランドクルーザー「40系」の部品復刻にも取り組んでいる。
ランクルについては、40系だけでなく、他の歴代ランドクルーザーのヘリテージパーツについても今後取り組みを広げていく予定だ。
●ホンダ NSXリフレッシュプラン/ビート補修部品再販
他社に先駆け、メーカー自ら、NSXの本格的なリフレッシュ(レストア)サービスを開始したホンダ。基本メニューから、パワートレイン、足まわり、外観、内装などの各リフレッシュプランがあり、現在12ヶ月待ちになるほど人気だ。ビートについても100点以上の補修部品再販を行なっている。
一方で、ホンダは部品の製造廃止のタイミングが早いことでも知られている。インテグラタイプR(DC2)やシビックタイプR(EK9)、S2000のパーツは、すでに製造廃止になっているものが多い(例:DC2のブレーキローター! エンジンのオーバーサイズピストンは全車廃止)。
ホンダのスポーツモデルの維持はけっこう大変だ……。
■取り組みのさらなる拡大に期待
ちなみに各車とも純正部品からヘリテージパーツに扱いが変わると、部品価格が一気に高くなってしまう! またヘリテージパーツになったからといって、この先、供給の心配がなくなるかというとそうでもなく、予告無しに価格改定(値上げ)、生産廃止、販売中止となる可能性は十分ある。
さらに、純正部品は毎年、春と秋に価格改定や製造廃止の発表があるので、旧車ユーザーはドキドキなのだが、それでもメーカーによるヘリテージパーツへの取り組みがあるのはありがたく、こうした活動が今後ますます広がっていくことを期待したい。
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