2021年10月7日22時41分、千葉県北西部を震源とする最大震度5強の地震が発生。首都圏を中心に被害があり、交通網にも影響をおよぼしました。首都高は即座に封鎖となり、解除となったのは翌午前2時、また首都圏の列車は軒並み運転を見合わせ、影響は翌日以降も続きました。
自然災害のなかでも、いつどこで遭遇してもおかしくないのが地震。もし、クルマを運転中に地震が発生したら、ドライバーはどのような対応をとるべきなのでしょうか。また、そのような状況に陥ったときのために、どういったことを備えておくべきなのでしょうか。
文/吉川賢一
アイキャッチ画像/momo2oki.stock.adobe.com
写真/TOYOTA、HONDA、MITSUBISHI、Adobe Stock
地震に気づいたら、ハザード点灯させ、緩やかに減速
冒頭で触れた地震は、最大震度5強ということもあり、スマホなどに緊急地震速報が通知されました。「いきなり警報音が鳴ってびっくりした」という方も多かったと思いますが、クルマを運転中は、このような通知がないと、場合によっては「地震発生に気づかない」ということもあります。
クルマの種類のほか、路面や環境で感じ方は違ってきますが、マグニチュード7.3、最大震度6を観測した阪神淡路大震災でも、クルマを運転していて「地震に気づかなかった」、もしくは「そんな大きな地震だとは思わなかった」という方もいたようです。
地震に気づかずに走行を続ければ、路面の段差や亀裂の入った箇所につっこんでしまったり、トンネルや斜面、道路わきの建物などの崩壊に遭遇してしまったり、また、路面の揺れによって、ハンドル操作に影響を及ぼす可能性もあるなど、大変危険です。
緊急地震速報が通知された、もしくは地震発生に気づいた場合、まずはハザードを点灯させ、周囲のクルマに注意を促しましょう。周りには地震に気がついていないドライバーがいるかもしれません。そのうえで、緩やかに減速し、緊急地震速報が通知された場合や、大きな揺れを感じた場合は、できるだけトンネル坑口付近や大きなのり面を避け、道路の左側にクルマを停止させ、揺れがおさまるのを待ちます。
大きな地震の場合、誰もが気が動転してしまいますが、クルマを安全に停止させるまでは、ドライバーとしての責任をしっかり果たすことが求められます。
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