ホンダ シャトルまさかの廃止?? ほか人気車&注目車の最新動向取って出し

 毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。

 フルモデルチェンジを直近に控えているクルマの場合、生産調整なども行われるため買いたくても買えないというケースも出てくる。ニューカーの登場スケジュールを把握しておくことは重要なのだ。

 遠藤氏のレポートを読めば新車情報は万全!! 今後登場を予定している最新新車情報をドドンとピックアップ!

※本稿は2021年10月のものです
文/遠藤徹 予想CG/ベストカー編集部 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年11月10日号

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■ホンダがシャトルを廃止?

ワゴン市場は縮小傾向のためモデルチェンジせずに廃止するのではないかと言われるホンダ シャトル
ワゴン市場は縮小傾向のためモデルチェンジせずに廃止するのではないかと言われるホンダ シャトル

 ホンダ シャトルは来年5月で現行モデル発売後、7年が経過し世代交代の時期を迎えます。

 しかし首都圏の販売店筋では、「フルモデルチェンジせずに廃止するのではないか」という噂が流れています。

「ワゴン市場は縮小傾向だから、異なるコンセプトの新型車に引き継ぐべき」という見方が強まっています。

 現時点でマーケットニーズが圧倒的に高いのはSUVながら、ホンダは現在ヴェゼルとCR-Vの2車種のみです。ヴェゼルは大ヒットしていますが、CR-Vは販売面で苦戦しています。

 それゆえヴェゼルの下のクラス、トヨタライズやダイハツロッキー、日産キックス、マツダCX-3などへの対抗馬の登場が切望されています。

 パワーユニットは1.5Lガソリン&ハイブリッド、新開発の1L 3気筒ターボなどが予想されます。価格は190万〜230万円程度の設定となりそうです。月販5000台程度の戦略モデルの位置づけです。シャトルの後継としてワゴン的なコンセプトを盛り込むとの見方もあります。

■ホンダ、軽自動車の電動化戦略はどうなる?

日産&三菱は軽EVを来年春に市販すると公表。ホンダがどう対抗するのかに注目。写真は2019年に公開された日産IMk
日産&三菱は軽EVを来年春に市販すると公表。ホンダがどう対抗するのかに注目。写真は2019年に公開された日産IMk

 ホンダの軽自動車における電動化は1モーター方式によるストロングハイブリッド&EVで対応するのが濃厚です。どちらも技術的にクリアしていますが、コストアップに配慮する必要があります。

 最もコストがかからないのはマイルド方式ですが、すでにスズキ、日産、三菱が実用化していて追随という評価になりかねません。

 ストロング方式は現在どこの軽自動車メーカーも実用化していないので、ホンダの優位性をアピールできます。

 EVは日産と三菱が来春にも先行して発売することを明らかにしています。こちらについては航続距離や充電関連などで、今後対抗できる余地が残されているので、投入のメリットがあります。

 政府は2030年代に100%ガソリン車を廃止するとの方針を明らかにしており、最も対応策が難しいとされる軽自動車の動向が注目されています。

■トヨタ 次期型ノア/ヴォクシーは来年1月下旬に発表・発売

トヨタ次期型ノア。TNGAを採用し、全高、最低地上高を10mm程度引き下げ、走りと使い勝手を向上させる(画像はベストカーが作成した予想CG)
トヨタ次期型ノア。TNGAを採用し、全高、最低地上高を10mm程度引き下げ、走りと使い勝手を向上させる(画像はベストカーが作成した予想CG)

 トヨタはトヨタ系列店各社に来年1月下旬に次期型ノア/ヴォクシーを発表・発売する旨を正式に通達した模様です。

 11月下旬に内容を提示し、12月下旬に価格を決め、先行予約を開始する見込みです。

 現行モデルはオーダーストップで新車で買えない状態にあり、姉妹車のエスクァイアはモデル廃止となります。

 次期型はTNGAを採用し、エクステリアはキープコンセプトながら、全高、最低地上高を10mm程度引き下げ、走りのポテンシャルアップと使い勝手を向上させます。

 パワーユニットは2Lガソリンと1.8Lハイブリッドで、ハイブリッドは2WDに加えて4WD車も設定します。

 装備面では10.5インチの大型ディスプレイ、パノラミックビューモニター、ブラインドスポットモニター、ハンズフリーバックドアオープナーなどを設定する見込みです。

 トヨタセーフティセンスは最新デバイスとなり、同クラスミニバンでのトップシェアを確固たるものにする構えです。

■トヨタ、次期型アルファードは2023年初めに投入か?

トヨタ次期型アルファード。TNGAを採用し、クオリティと使い勝手を向上させ安全装備も充実させる(画像はベストカーが作成した予想CG)
トヨタ次期型アルファード。TNGAを採用し、クオリティと使い勝手を向上させ安全装備も充実させる(画像はベストカーが作成した予想CG)

 トヨタは次期型アルファードを2023年初めにも投入する方向で開発を進めている模様です。

 現行の登場が2015年1月26日なので、8年ぶりの世代交代となり次期型は姉妹車のヴェルファイアを統合し一本化します。

 TNGAを採用し、クオリティアップ、使い勝手の向上、最高レベルのトヨタセーフティセンスを充実進化させます。

 パワーユニットは2.5Lと3.5Lのガソリン&ハイブリッドとなります。ハイブリッドは2WD&4WDをラインナップします。

■トヨタ、RAV4を12月1日一部改良

トヨタ RAV4。アドベンチャーにハイブリッド車を追加、ハイブリッドのLEDヘッドライトの照度向上、X、Gなどアルミホイールのデザイン変更などの改良がされた
トヨタ RAV4。アドベンチャーにハイブリッド車を追加、ハイブリッドのLEDヘッドライトの照度向上、X、Gなどアルミホイールのデザイン変更などの改良がされた

 今回はアドベンチャーにハイブリッド車を追加、ハイブリッドのLEDヘッドライトの照度向上、X、Gなどアルミホイールのデザイン変更、アドベンチャーと特別仕様車にブラインドスポットモニターを標準装備、2トーンカラーの3色廃止、アドベンチャーに2トーン1色新設定などで強化します。

■日産、アリアの特別仕様車リミテッドは12月から順次登録

日本専用特別限定車のアリアリミテッドは、660万〜790万200円ながらオーダーが殺到し、幸先のいいスタートを切っている
日本専用特別限定車のアリアリミテッドは、660万〜790万200円ながらオーダーが殺到し、幸先のいいスタートを切っている

 日産は6月上旬にアリアの特別仕様車リミテッドのネット販売を開始し、現在までの総受注は約4000台に達していて、登録業務は各地区の日産店に割り当てられ、12月上旬からとなるようです。

 モノトーン色中心のカタログモデルの販売は来年2月頃になる見通しです。

 同じ頃に軽自動車ベースの新型電気自動車の発売も予定しており、日産の電気自動車はリーフを含めると一気に3車種体制に拡大、国産メーカーでは同分野で圧倒的なシェア確保を目指すことになります。

■来年スズキが市場投入する新型車は?

2022年のスズキはスイフトをフルモデルチェンジして投入するとの見方が有力(画像はベストカーが作成した予想CG)
2022年のスズキはスイフトをフルモデルチェンジして投入するとの見方が有力(画像はベストカーが作成した予想CG)

 スズキの来年の新型車はスイフト&アルトラパンのフルモデルチェンジが有力です。

 現行スイフトの登場は2016年12月27日ですから、6年ぶりの世代交代となります。1.2Lのマイルドハイブリッドの改良が主軸になりますが、EV走行可能なストロングハイブリッドも新開発のCVTとの組み合わせによって、開発を進めているようです。

 アルトラパンは現行モデルの登場が2015年6月3日ですから、7年ぶりの世代交代です。新開発のプラットフォーム&基本コンポーネントの採用でより個性的な上級志向の仕立てになります。

 これまでマイルドハイブリッドを採用していなかったので、初採用となり、燃費&走行性能を一段と進化させます。安全対策も最新のデバイスを標準装備するはずです。

■マツダ、来年投入の新型車でSKYACTIV-Xを拡大採用へ

SKYACTIV-Xを搭載するマツダ CX-30。価格がネックとなり思ったほど売れていないため採用車両を増やし、量産によるコストダウンを図る方針
SKYACTIV-Xを搭載するマツダ CX-30。価格がネックとなり思ったほど売れていないため採用車両を増やし、量産によるコストダウンを図る方針

 マツダが誇る究極の内燃機関であるSKYACTIV-Xが岐路に立たされています。現時点では2L、4気筒で実用化し、マツダ3とマツダCX-30に搭載しています。

 ところが両モデルともシリーズ全体の10%前後の販売構成比にとどまり苦戦しています。思ったより燃費がよくないのと、同クラスの2L NAに比べて約70万円も高いのがネックになっています。

 今後は2Lの搭載車の拡大、1.5L 3気筒、さらに2.5L 4気筒を新たに開発し、将来的には全マツダ登録乗用車に展開することで、量産によるコストダウンを図る方針です。来年には2車種程度の搭載車を投入する方向で開発を進めている模様です。

■ダイハツタント好調 ロッキーハイブリッド販売は12月から

ダイハツ タント。9月発表の改良型が順調な滑り出しを見せている。カスタムに電子制御式パーキングブレーキ装備車の設定や、新色のターコイズブルーの追加などが好評のもよう
ダイハツ タント。9月発表の改良型が順調な滑り出しを見せている。カスタムに電子制御式パーキングブレーキ装備車の設定や、新色のターコイズブルーの追加などが好評のもよう

 ダイハツが9月21日に発表・発売した改良型タントがまずは順調な滑り出しを見せています。今回はカスタムに電子制御式パーキングブレーキ装備車の設定や新色のターコイズブルーの追加などが好評のようです。

 それにより受注が集中し、納期が来年に先送りになりそうな状況になっています。

 いっぽう11月1日に発表されたロッキーハイブリッドの販売は12月からとなります。約1カ月ズレがあるのは半導体部品などの部品供給が遅れ、生産に支障が生じているためだと思われます。

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