愛車のエンジンオイル交換は、どこで行っていますか? ディーラーに任せっきりの方、オートバックスやイエローハットなどのカー用品量販店で好きな社外エンジンオイルの銘柄を選んで交換している方、自分でエンジンオイル交換をするという方、それぞれだと思います。
ここでふと疑問に思うことがあります。メーカー指定の純正オイルを入れるのがいいのか、それとも社外品の高性能オイルを使えばいいのか、ということ。
そこでメーカー指定純正オイルが一番なのか? それとも社外オイルがいいのか、社外オイルのメリット、デメリットをモータージャーナリストの高根英幸氏が解説します。
文/高根英幸、写真/トヨタ、日産、ホンダ、カストロール、モチュール、AdobeStock(トビラ写真=ronstik@AdobeStock)
■純正オイルもロングライフ化により高性能になってきている
なにしろ、最新のトヨタヤリスハイブリッド/アクアに使われているエンジンオイルは0W-8。従来の0W-16でも驚異的な低粘度だったが、さらに粘度を下げることでオイルの撹拌抵抗を減らし、燃費を0.7%改善する効果があるそうだ。
超低粘度でも高い潤滑性能を長期間維持するためには、ベースオイルも添加剤もかなりこだわったものが使われていそうだ。
しかし4Lで3900円という標準小売価格から判断するかぎり、ベースオイルは部分合成油(鉱物油をベースに水素化分解することで品質を安定させたもの)を使用し、FM剤(摩擦軽減剤)として有機モリブデンを添加して潤滑性能を確保しているらしい。
ハイブリッド車の場合、走行中にもエンジンが停止しているため、エンジンの始動停止を繰り返す回数が多いシビアコンディションエンジンオイルに対する要求も高い。正直言って、コスパを考えれば純正オイルが一番ではないか、というのが現在の状況だ。
メンテナンスパックを利用しているユーザーは、ディーラーで定められた距離や時間によってオイル交換されているが、環境保護などを理由にオイル交換のサイクルは引き伸ばされていく傾向にある。
そのためエンジンを労りたいユーザーの中には、メンテナンスパックで定められたオイル交換の間に、ディーラーにて自費でオイル交換をしてもらったり、カー用品店や整備工場でオイル交換をしてもらっているケースも見かける。
これはこれで、賢い方法といえるが、交換するエンジンオイルの内容にも気を付けなければいけない。
ハイブリッド車ほどではないにしろ、最近のクルマのエンジンオイルはかなり厳しい環境に追い込まれている。低粘度化と低容量化という、潤滑性能とは相反する条件を追求されながら、摩擦を抑えて燃費性能を高めるよう設計されており、決して品質が安定した安いだけのオイルではない。
したがって純正オイルが大したことないオイルだと思って、カー用品店で粘度だけ同じレベルの安いオイルを入れるのは、絶対に避けるべきだ。
ならばディーラーでオイル交換すれば大丈夫かと言われれば、そうとは限らない。ディーラーでオイル交換=純正オイルとは限らないからだ。
ディーラーによっては純正オイルよりも価格の安いオイルを用意して、オイル交換のキャンペーンをすることで集客することもあるのだ。そんな場合でも粗悪なオイルは使わないだろうが、純正オイルより低価格な分、それなりのオイルであることを理解しておくべきだろう。
コメント
コメントの使い方ディーラーいうても純正オイル使ってるとは限らんからな。
もう永いこと純正品をDIYしています。
質問してよろしいでしょうか。
CVTオイル、自社キャッスルよりカストロールの方が高性能と勧められ、カストロールにしました。
本当なんですか。
良い悪いというよりオイルの精度に対して必要なエンジンではないから純正オイルが一般車には最適という事。
例えばスポーツカーなど高性能というのは1から10までパロメータがあったとして、1から7に振り分けられる性能分を8から10に詰め込んだ状態