■愛車の主治医どのようなお店ですか?
現在、私の通うショップは3店舗です(ディーラー1店舗と民間工場2店舗)。それぞれのショップの得意分野に合わせて依頼しています。
■これからも乗り続けるご予定ですか?
はい! 修理が出来なくなるまで乗るつもりです。当時は常にスーツを着ているような方に向けてマツダが創ったしたクルマですから。最近ですよ。「おまえ、ようやく俺のことわかってきてるじゃねぇか」ってこのユーノスコスモが思ってくれているような気になったのは。
そんな関係性もあり、ここまで一緒にいるともう降りられなくなっちゃいますよね。
とはいえ、たとえば20Bエンジンが壊れたとして……いま、お世話になっている主治医のところでも直せないとなった場合のことを考えた時があるんです。もしそうなったら、日本全国、直してくれる方を探すでしょうね。
■未来のオーナーのために購入時のチェックポイントや愛車のウィークポイントを教えてください
走行距離よりもきちんと整備されていて、何よりていねいに乗られているかが非常に大切だと思います。他のクルマもそうだと思いますが、ユーノスコスモもしばらく乗らないと調子を崩しがちになるような印象があるんです。
どれほど走行距離が少なくて見た目がきれいな個体でも、歴代オーナーの愛情が注がれているかを見極めてください。
そもそも、ユーノスコスモの中古車のタマ数自体が激減しています。20Bにこだわりたいというお気持ちもあるかもしれませんが、程度を重視して13Bも視野に入れてみてください。
……あと、これはお伝えするべきか迷いましたが、中途半端な気持ちでユーノスコスモを買ってしまうと火傷をします。燃費云々とクルマを評価する前に「本当に自分はユーノスコスモを愛せるのか?」自問自答してから購入することをおすすめいたします。
仮に複数台所有しているとしても「メインはユーノスコスモだよ」といい切れるくらいの気持ちで乗ってください……というのが、ユーノスコスモオーナーとしての心境です。
■あなたにとって愛車はどんな存在ですか?
「家族」です。これまでの愛車遍歴はユーノスコスモのみ。住まいや仕事、伴侶(!)が変わってもユーノスコスモはずっと私と一緒でした。
たとえば、自分の子どもの調子が悪かったら病院に行って診察してもらいますよね。ユーノスコスモの調子が悪い時に主治医に診てもらう感覚もこれと同じなんです。
古いクルマだけに部品がないこともあるので、将来「直せない!」という現実に直面する時が訪れると思います。そんな時は「分かりました! 診てみます」といってくださるショップさんを探して、可能な限り直してあげたいですね。
そのためにもマツダさん、ユーノスコスモの部品の生産および再生産をどうかお願いいたします。
■取材後記
不思議な偶然の出会いが何度も起こったことで、20年以上もユーノスコスモとの付き合いが続いている松本さん。
ひと目惚れしたあとに知った、ユーノスコスモが高額車であることや、高校生の時に知った生産終了のアナウンス。途中で諦めたり、心変わりすることなく一途にユーノスコスモを想い続けたからこそ、この個体も松本さんの想いに応えようとしているのかもしれない。
憧れを現実にするのはゴールではない。これからはじまる長い旅路のスタートだ。松本さんとユーノスコスモの関係も、まだまだ旅の途中なのだと確信した取材となった。
【画像ギャラリー】リッター2km/Lは都市伝説!? 1990年式ユーノスコスモ 20BタイプE-CCS(18枚)画像ギャラリー
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