巨大なクルマに戸惑いも? レクサスに新たな風を送り込んだLX
2010年頃から、日本国内でもSUV市場が大きくなっていき、メルセデスではGLS、BMWではX7といったラージサイズのプレミアムSUVが台頭するようになる。レクサスではRXがミドルサイズからラージサイズまでのSUV需要をカバーしていたが、ボディサイズや、多人数乗車という市場ニーズには応えられていなかった。
そこで投入されたのがLX570である。しかし、導入が決まった当初、国内販売店には少し戸惑いの色が見えた。
トヨタではランドクルーザーを継続販売しているし、LXはランクルよりも全長が115mm長く、全高は30mm程度高い。これほどに巨大なクルマが、日本で順調に売れるのだろうかと、当時レクサス販売店に在籍していた筆者も不安を抱いた。クロカンイメージも強く、国内レクサスの雰囲気になじむのかと疑わしく見ていた記憶がある。
しかし、販売店の心配をよそに、LXは順調に売れていった。ランクルシグナスやランクル200からの買い替えはもちろん、これまでレクサス販売店で見かけることが少なかった、シープやレンジローバーのオーナーが、レクサス店を訪れ、LXを購入していく。
セダンと都市型SUVのイメージが強かったレクサスに、新たな風を送り込んだのがLXだ。LX導入からレクサスオーナーの層も幅広くなり、レクサスのプレミアムブランドとしての地位も、より強固なものになったと感じる。
SUV人気の高いいま、レクサスのフラッグシップモデルとしてのイメージは、LSよりもLXの方が強いかもしれない。いまやレクサスの看板であり、失敗の許されないLXがモデルチェンジする。歴史のなかで作り上げた普遍的な部分、そして現代に登場するうえで変化させなければならない点を充分に意識し、LXは次のステージへ進んでいくだろう。
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