3度の改良で先進安全装備を高め、非常に弱点の少ないモデルに進化した
エスクァイアは2014年に販売開始して以降、マイナーチェンジを1度、一部改良は2度行い商品力を向上させている。最初に行った2016年1月の一部改良では、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティはじめ、4つの機能がセットとなった運転支援システム「トヨタセーフティセンスC」を設定。さらに、小さなスリ傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を全ボディカラーに採用した。
2017年に7月、マイナーチェンジを実施。外観デザインではオートレベリング機能付Bi-Beam LEDヘッドランプと面発光のLEDクリアランスランプを採用し、先進性とたくましさを強調。特徴的なフロントグリルの横幅を拡大するとともに、メッキバーをセンター部分は太く、サイド部分を細くし、その間にシルバーの樹脂を挟み込むことにより、立体感を強めて高級感や堂々とした存在感を強化している。
インテリアでは助手席シートバックに格納式テーブルとインストルメントパネルのセンター下部に充電用USB端子2個を標準装備。さらに、スライドドアにシールを追加し遮音性の向上をはじめ、空力パーツの追加やボディ剛性能向上、そのうえサスペンションに加えることで優れた操縦性と乗り心地、静粛性を実現した。
また、アクセルを踏まなくても定速走行が可能なクルーズコントロールをはじめ、紫外線を約99%、赤外線を効率良く遮断するウインドウシールドガラスを全車標準装備するなどユーティリティが向上している。このタイミングで最上級パッケージGiプレミアムパッケージを新設定している。
2019年1月、2度目の一部改良では衝突回避支援パッケージであるトヨタセーフティセンスをバージョンアップ。昼間の歩行者も検知対象に加わった最新鋭のプリクラッシュセーフティを搭載した。
また、駐車場でのアクセルとブレーキのペダル踏み間違いときにおける衝突被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナーを新設定している。同じクラスの日産セレナやホンダステップワゴンが高速道路などでの追従走行が可能なACC(アダプティブクルーズコントロール)を搭載していることを考えると、若干物足りない部分もあるが、多くのひとが高い満足を味わっているヒットモデルらしく、非常に弱点の少ないモデルに仕立てられている。それでは、エスクァイアの最新の中古車事情を見てみよう。
中古車で狙い目なのは、2016年式以降モデル?
中古車検索サイトで、エスクァイアを調べてみると現在約1470台流通していて、平均価格は約218.5万円。3カ月前の2021年8月の時点では、中古車の流通台数は約1800台で、平均価格は約220万円なので、中古車相場は横ばいだが、流通台数はこの短期間で300台以上減少している。
中古車の価格帯は約99万~約438万円とヴォクシーやノアと比べると、高価格となっているのが特長だとはいえ、一般的に未使用中古車と呼ばれる2021年式の走行距離が500km以下のクルマは約14台しか出回っていない。
平均価格の推移をみても多少上げ下げを繰り返しながら値落ち傾向となっている。今後も順調に値落ちが進んでいくと思われる。ただ懸念されるのは、流通台数の減少だ。この流通台数の減少が進むと値落ち幅が鈍くなる可能性は非常に高い。
エスクァイア中古車のグレード構成をみると最も多いのは、約31.2%を占めるガソリン車の2.0Giの2WD車。追加されたプレミアムパッケージや特別仕様車のプレミアムパッケージ ブラックテーラードを足すとその比率はさらに高くなる。
続いて、多いのは約21.1%を占めるハイブリッドGi。こちらも追加されたプレミアムパッケージや特別仕様車のプレミアムパッケージ ブラックテーラードを足すとその比率はさらに高くなる。
エスクァイアは装備の充実した上級グレードを中心に売れているので、こういったグレードが狙い目だ。そして3番目に多いのがガソリン車のエントリーグレード2.0Xiの2WD車となっており、4WD車は少なめだ。
中古車として狙い目は、運転支援システムのトヨタセーフティセンスCを搭載した2016年1月以降のモデル。中古車の流通台数も2016年式が約340台と最も多いので、この年式以降の中古車を積極的に狙いたい。
新しいモデルと比べると機能は物足りないが、ドライバーをフォローしてくれる運転支援システムはもはやマストアイテムといえるからだ。装着されているクルマのほうが購入後の満足もグンと高まる。
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