さらばヴォクシー3兄弟!! 末っ子エスクァイアが成功させたプチ豪華路線

さらばヴォクシー3兄弟!! 末っ子エスクァイアが成功させたプチ豪華路線

 日本のファミリーカーの大きな柱となっている5ナンバーBOX型ミニバンはトヨタヴォクシー三兄弟、日産セレナ、ホンダステップワゴンが三強となっている。

 三強の中で圧倒的に売れているヴォクシー三兄弟にはノア、エスクァイアもあるが、トヨタの原則全ディーラー全車種扱いの影響もあり、エスクァイアは既報の通り12月上旬で生産終了となる。

 ここではエスクァイアが歩んだ軌跡を振り返り、エスクァイアが残した功績なども考えてみた。

文/永田恵一、写真/TOYOTA

【画像ギャラリー】2021年12月で生産終了となるトヨタ エスクァイアと残されるヴォクシー兄弟


■エスクァイアの歩んだ軌跡

惜しくも2021年12月上旬での生産終了が決まったトヨタ エスクァイア。5ナンバーミニバンであるヴォクシー三兄弟の一角を担う存在だった

 エスクァイアは2014年1月登場の現行型3代目ヴォクシー(ネッツ店扱い)&ノア(カローラ店扱い)から、9か月遅れの2014年10月に加わった。エスクァイアの登場にあたっては「トヨタ店扱いの5ナンバーBOX型ミニバン」という役割も大きかったにせよ、ヴォクシー&ノアとの差別化もシッカリ行われていた。

 具体的には2リッターガソリンと1.8リッターハイブリッドというパワートレーンこそ同じながら、エスクァイアは押し出しの強いグリル、インテリアでは合皮地のシート、一部に合皮を使ったダッシュボードやドアトリムなどによるプチラグジュアリーなキャラクターを持っていた。

 また、グレード体系もプチラグジュアリーなキャラクターを反映してか、ミニバンでは人気のエアロ系は設定されなかった。

 今改めてエスクァイアを見ると、ミニバン全体で例えればミニアルファード、内外装がラグジュアリーな分価格はノア&ヴォクシーよりちょっと高いものの、十分手が届く範囲に抑えられているという点では先代と現行のハリアーに似たところもあるモデルだった。

 登場後エスクァイアはヴォクシー&ノアとともに、

・2016年1月一部改良 予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンスC」を搭載し、全グレードに標準装備など

・2017年7月マイナーチェンジ 各部の改良に加え、最上級グレードとなるGiプレミアムパッケージの追加など

・2019年1月一部改良 トヨタセーフティセンスに昼間の歩行者検知機能を追加など

 といった改良を受け、現在に至る。

■エスクァイアの残した功績

●ユーザーの選択肢が広がった

トヨタの全ディーラー全車種取り扱い開始までは、ヴォクシー&ノアよりも高価でバリエーションが少ないにもかかわらずよく売れていた

 トヨタ店でも5ナンバーBOX型ミニバンが買えるようになっただけでなく、「プチラグジュアリーなエスクァイア」という選択肢も加わった。また、ユーザーの中はエスクァイアとヴォクシー&ノアそれぞれの見積もりも取ることで、値引きが拡大したというケースもあっただろう。

●エスクァイアもよく売れ、ヴォクシー三兄弟の拡販に貢献した

国内5ナンバーBOX型ミニバン販売台数

 上の表はエスクァイアの販売が本格的に始まった2015年以降の5ナンバーBOX型ミニバン三強の販売台数である。普段気にすることはあまりないが、ヴォクシー三兄弟の絶対的な販売台数に加え、販売台数の変動少なく売れている点が目を引く。

 同時にトヨタの原則全ディーラー全車種扱いが始まるまでは、ヴォクシー&ノアよりも高価でバリエーションが少ないエスクァイアもこれだけ売れていたことにも驚く。

 エスクァイアがこれほど売れたのはヴォクシー三兄弟の拡販だけでなく、セレナとステップワゴンへの流出抑制といった面でも役割は小さくなかったのではないだろうか。

次ページは : ■ヴォクシー三兄弟は今後どうなる?