本場アメリカのイベントを現地取材してわかった空冷VWの魔力

■SEMAショーの空冷VWたち

「HOT VWs」の渡辺編集長によれば、SEMAショーでは空冷VW関係は減ったものの、伝統のチューニングブランドやパーツサプライヤーが出展しているとのこと。とんでもなく広大な会場に入ると、さっそく入口付近でバハ仕様のビートルが出迎えてくれました。

 バハとは、毎年11月、バハ・カリフォルニア半島で行われるSCOREインターナショナル主催の自動車と二輪車によるレースで、昼夜を問わず砂漠を爆走する過酷なレースです。

 会場内にはバハに関するコーナーがあって、そこでは、砂漠でのRR方式によるトラクションが如何に有利だったのかを証明するかのように、何十台もの空冷VW参戦マシンが展示されていました。

広大な会場で行われたSEMAショーを細かく見て回るには最低でも3日必要だ
広大な会場で行われたSEMAショーを細かく見て回るには最低でも3日必要だ
SEMAショー会場のEMPIブースにて。EMPIは空冷VWのカスタムシーンに欠かせないブランドのひとつだ
SEMAショー会場のEMPIブースにて。EMPIは空冷VWのカスタムシーンに欠かせないブランドのひとつだ
一時に比べると空冷VW関連の出展は減ったというものの、チューンドエンジンや各種パーツなど、まだまだ根強い定番アイテムが紹介されていた
一時に比べると空冷VW関連の出展は減ったというものの、チューンドエンジンや各種パーツなど、まだまだ根強い定番アイテムが紹介されていた
広大な会場では、バハレース主催者の広大なブースがあり、ここで活躍した空冷VWが多数展示されていた
広大な会場では、バハレース主催者の広大なブースがあり、ここで活躍した空冷VWが多数展示されていた

 また、今回のSEMAショーで印象的だったのは、EVの新型車だけでなく、旧車に対するEVコンバートの提案が多かったことです。例えば、空冷VWでは、ホンダバモスのようなカジュアルなドライビング・スタイルが楽しい「シング(タイプ181)」をベースにしたEVコンバートがありました。

 他のEVコンバートモデルもそうなのですが、この「シング」もマニュアルトランスミッションをそのまま生かしており、クルマ好きにとっては大歓迎なこと。今後は、こういう旧車の乗り方もありだなと思ったりしたのです。

今年のSEMAでは旧車のEVコンバートの提案も多く、これはイルティスをEV仕様にしたもの。多くのEVコンバートモデルがマニュアルだったのが、とてもうれしい
今年のSEMAでは旧車のEVコンバートの提案も多く、これはイルティスをEV仕様にしたもの。多くのEVコンバートモデルがマニュアルだったのが、とてもうれしい
マニュアルギアボックスをそのまま生かしたEVは、きっと走りもナチュラルで楽しいに違いない。旧車のひとつのあり方だと思った
マニュアルギアボックスをそのまま生かしたEVは、きっと走りもナチュラルで楽しいに違いない。旧車のひとつのあり方だと思った
ロングビーチで出会ったアーリーバス。可愛らしいサーファーガールが颯爽と走り去っていった
ロングビーチで出会ったアーリーバス。可愛らしいサーファーガールが颯爽と走り去っていった

 今回、実際に見た本場の空冷VWたちは、まさにカリフォルニアの青い空とこれにマッチした音楽のように、色褪せることなく、爽やかな思いのまま、その魅力を放ち続けていました。

 まもなく日本でも、国内最大級の空冷VWのイベント、第15回ストリートVWsジャンボリーが2021年11月21日(日)、フェスティバルウォーク蘇我で開催されます。

 筆者もさっそく、現地で値切ったカリフォルニアナンバープレートとSEMAショーでもらったステッカーを貼って、Cal気分満載で出かけてみようと思います。

SEMAショーで集めたステッカー。こうしたステッカーを格好良くクルマに貼るだけでも立派なキャルルックになりそうだ
SEMAショーで集めたステッカー。こうしたステッカーを格好良くクルマに貼るだけでも立派なキャルルックになりそうだ

【画像ギャラリー】空冷VWの魔力をここに!さらなる現地の写真をチェック!(56枚)画像ギャラリー

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