今後のEVの可能性と課題とはなにか
これまで軽自動車を主軸に製造と販売をしてきた自動車メーカーは、EV化といったとたん寡黙になり、実現性の低さに言及する。これまでのエンジン車開発の延長線でEV化しようとするため、原価の積み上げで価格上昇が見込まれ、競争力が得られないと判断するからだ。
しかし、改めてクルマの原点を見直し、EV時代に即した装備を含めたクルマの価値は何かを再定義し、商品企画をすれば道が拓けるのではないか。
これまで当たり前に装備してきた空調も、空気を冷やしたり温めたりすることの効率の悪さは、専門家たちがすでに気が付いている。そこで輻射熱の活用を考える動きもある。2022年発売される予定のトヨタのbZ4Xは、足元の暖房に空調とは別の手法を採り入れるようだ。
冷房も、ただ室内に冷風を吹き出すだけでなく、座席の背中や首筋に冷風を送り込めば体をより直接的に冷やし、心地よさをもたらせるかもしれない。また天井にサーキュレーターを装備すれば、少ない冷風で快適性をあげられる。
EV化は、新たなクルマの価値の創造であり、その商品性は、人間の快適さを身体や精神から解明することで発見されていく可能性がある。電動化を、単に脱二酸化炭素のためエンジン車の代替策としか考えられなないなら、そのメーカーの行く末は安泰でなくなるかもしれない。
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