Ch登録者20万人の「ウナ丼」さんに聞いた クルマ系YouTuberの真実

■初めての収入は304円だった

おもな撮影機材。パソコン、車内撮影用カメラ、車外撮影用カメラ(壊れたり盗まれてもショックが少ない安めのもの)、カメラを体に付けるベルト、マイク(超重要)などが動画制作の必需品。写真にはないが、三脚もお気に入りのVelbon製(日本)を何度も買い続けている。メインの撮影はiPhone13 Proで、最も機動的で画質がいいとか
おもな撮影機材。パソコン、車内撮影用カメラ、車外撮影用カメラ(壊れたり盗まれてもショックが少ない安めのもの)、カメラを体に付けるベルト、マイク(超重要)などが動画制作の必需品。写真にはないが、三脚もお気に入りのVelbon製(日本)を何度も買い続けている。メインの撮影はiPhone13 Proで、最も機動的で画質がいいとか

 さて、気になるのは「ユーチューバーはどのくらい儲かるのか?」だろう。

 ユーチューバーの収益源はさまざまだが、一般的には広告収入がメイン。条件があり、18歳以上(もしくは18歳以上の法的な保護者がいる)、直近12カ月で総再生時間が4000時間以上、チャンネル登録者数が1000人以上、広告掲載に適したコンテンツであることが挙げられる。

 では、再生数に比例して収益が増えるかというと、実はそうではない。ウナ丼さんはこんな体験をしたという。

 「トヨタのハイラックスと、並行輸入のいすゞ Dマックスの動画を別々に作ったことがあります。同じピックアップトラックですから恐らく視聴者層は同じで再生数も同じくらいだったんですが、ハイラックスのほうが何倍も広告収入が多かったんです。

 推測ですが、並行輸入車より普通にディーラーで買えるクルマ(ハイラックス)のほうがクライアントのメリットが大きいと判断しているんですよ。理にかなっていますよね」

 ユーチューブにはコンテンツ内で話した言葉を日本語に起こすシステムがある。それを使ってクライアントが想定しているキーワードとマッチする動画を見つけているのではないか、というのがウナ丼さんの推理。

 確かに膨大な数の動画を人間が観て判断できるわけがなく、AIがそうした制御をしていると考えるのが自然だろう。「ユーチューブの収益構造はよくわからない」とウナ丼さんは言うが、正確にわかっているのは実際にそのシステムを運営している関係者だけかもしれない。

 ウナ丼さんのユーチューブが初めて収益をあげたのは2018年7月。その月の金額は304円だったという。

 「304円でも嬉しかったですね。本当におカネになるんだ! という驚きです」

 収益がない間は暗闇を進んでいる感覚。しかもこの記念すべき304円のあとも数カ月は数千円程度だったが、2019年春頃から万単位に変わり、その後は倍々ゲームのように収益が増えていったという。

 「一分一秒単位で、リアルタイムに収益がわかるシステムがあるんですよ。もう目が離せません。本当に賭博のような感覚ですね(笑)」

今年から日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員にもなったウナ丼さん。YouTubeチャンネルを持っている選考委員は多いが、YouTuberが選考委員になったのはウナ丼さんが初めてだ
今年から日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員にもなったウナ丼さん。YouTubeチャンネルを持っている選考委員は多いが、YouTuberが選考委員になったのはウナ丼さんが初めてだ

 2020年に動画制作だけで食べていけるようになったウナ丼さん。継続は力なりである。

 では、ユーチューバーの悩みとはなんだろう? 最後にそのあたりを訊いてみる。

 「体力的にはきつい部分もあります。週休2日はまず取れません。でも、好きでやっていることなのでそれはよくて、本当にきついのはコメント欄の罵詈雑言ですね」

 作風を見る限り批判される要素はないと思えるのだが、そうでもないのがネットの世界。やはりウナ丼さんにも来るものは来る。

 「声が汚い、うまく喋れてない、親父が出しゃばるなとかいろいろあります。そこを逆手に取って『一生声変わり中の者です』なんてやってるんですが、実生活に影響するくらい落ち込みます。それが原因でうつ病になってもおかしくないくらい。思わず自分を見つめ直したり、人生を振り返ったりしますよ(笑)」

 また、それより心配なのは「将来のこと」だそう。これだけ急成長したということは、下降するのも早いのではないかという怖さがあるという。

 「こればかりは考えてもしかたないので、観る人が満足してくれるコンテンツを作り続けるしかないと思っています。登録者数にもこだわっていなくて、それよりも『コンテンツを最後まで観てもらうこと』を一番に考えています」

 先ゆきが不透明なのはどんな仕事も同じ。50万再生を狙って出せない『壁』も感じているが、自由に企画して表現できて、それに反応があって収入にもなる楽しさは格別だという。

 楽も苦もあるユーチューバーの世界だが、「好き」という気持ちが最大の動力源になっているのは間違いない。

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