■新型登場! 先代86&BRZの中古車相場は?
GR86の正式デビューにより旧型となった初代86&BRZの中古価格の動向が気になるところだが、希少なFRスポーツということもあり、初期型でも110万円以上の価格を付ける。過走行や修復ありの100万円以下の車両も見つかるが、極めて少ない。
2016年のマイナーチェンジ後のモデルは高値で安定しており、250万円以上で流通。どうしても初代が欲しいという人以外は、新型も併せて検討したいのが正直なところ。
値ごろ感があるのは、やはりマイナーチェンジ前のモデル。修復歴のない6MTでも200万円以内で狙えそうだ。
流通数は断然86で、全体の6割ほどを占める。MT比率は、BRZが7割弱と高めだが、86も約半数を占めるので、いずれも探しやすい。
ただ、国産スポーツカー人気の高まりを受けた市場全体の高騰傾向の影響に加え、デザインや維持費の安さなどで初代を支持する人が増える可能性もあり、購入時期の判断が難しい。それでもサーキット走行などを楽しむ人にはメンテやチューニングのノウハウの蓄積があるため、やはり初代がベターかもしれない。
(TEXT/大音安弘)
■現行スイスポを中古車で買うのはありかなしか?
世界広しといえども、この性能を持つホットハッチが、この値段で買えるのは、日本だけ。間違いなく、買いのスポーツカーだ、スイフトスポーツ。
2017年現行型が登場し、2020年に一部改良を受けたが、先進安全機能の標準化と一部装備の向上のみ。しかも安全機能はオプションであったため、初期型の装着車も多い。メカニズムの改良は特にアナウンスされていないので大きな違いはないといえる。
よって、スイスポのいい中古を狙うのもアリで、価格も150万円前後から狙える。それ以下は修復歴アリのタマも多いので、より厳しい吟味が必要だ。
現在、新車の納期は4カ月ほど。お得な登録済み未使用車も多く見つかるので、中古車だけでなく、視野を広げた検討をすすめたい。
また、そんな1.4Lターボの現行型も魅力的だが、先代の1.6L自然吸気エンジンは回して使い切る楽しさがあった。先代だけに価格も落ち着き、100万円の予算でもよさそうなタマが見つかる。過走行ならば、もっと安い。現行ターボよりも、MT操作を純粋に楽しめるのが先代スイスポの魅力。こちらもいい選択だ。
(TEXT/大音安弘)
■最後のEJターボ WRX STIの中古買いか否か?
新型WRXのワールドプレミアにより、その動向が注目される「WRX STI」だが、公開された海外向けモデルは、日本の「S4」に相当するもの。現状、「STI」についての新情報はなし。そのため、デビューは早くとも1年後という見方が濃厚だ。
そこまで待てない……と、最後のEJ20ターボを積む現行型の入手を考える人もいるだろう。当然、最終限定車は高いのでパスし、標準車狙いで……といきたいところだが、現実はなかなか厳しい。
なんと前期型の最安値車でも約280万円と、新車時から100万円ほどしか下がっていない。さらに驚くべきは、2017年以降の後期型だと、新車時以上の400万円からのプレミア価格を掲げている。これでは、お薦めとはいえない。
しかし、懸念すべきは今のクルマたちが置かれる現状だ。WRX STIのような現実的な価格の高性能車も発売されるはずだが、環境規制の強化で売りにくくなっている。米国でさらなる規制強化となれば、誕生の危機さえあり得る。今は新型の発売を待ちつつも高価格でも納得できるなら、中古を買うべきだろう。
(TEXT/大音安弘)
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