反則金や違反点数も!? サンダルや厚底靴での運転が絶対NGな訳


 あとを絶たないアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違えによる事故。

 このペダル踏み間違え事故の原因としては、未熟な運転技術や加齢による操作ミスがよく取り上げられますが、他にも意外な原因で踏み間違え事故を起こしているケースがあります。それはドライバーの「履物」です。

 なぜ、サンダルや厚底靴での運転が絶対NGなのでしょうか? 反則金や違反点数はどうなっているのでしょうか? その真相に迫ります。

文/吉川賢一
アイキャッチ画像/Mr.Stock@adobe Stock
写真/TOYOTA、Adobe Stock

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脱げやすかったり、ペダル踏み込み量の調整が難しくなる

 2021年に行われたJAFユーザーテスト(※20代男性、30代女性、40代男性、40代女性のモニター4名によるテスト)によると、サンダルの場合は脱げやすいことから、ペダルの移動や操作をする際にもたついてしまい、思ったタイミングで踏み込むことができなかったり、ペダルに引っかかってしまう場面もあったそう。

 また、厚底の靴の場合、普段と同じようにペダルを踏むと、力加減の調整が難しいため、思ったよりも踏み込んでしまう場面があったそう。靴の底が厚いと、足の裏でペダルを踏んでいる感覚が薄れるため、かなり危険。

 ハイヒールは、その形状からつま先だけの操作になりやすかった、とのこと。つま先だけの操作の場合、ペダルを踏み込むことができる面積が少ないため、しっかりと踏み込むことができなかったり、微調整が難しくなります。ほかにも、ハイヒールは、踏みかえる際に支柱とする、かかとが不安定にもなりやすかったり、ストッキングを履いていることが多いことから、脱げやすい可能性も。細いヒールがフロアマットに引っかかって、踏みかえに支障が出たり、脱げたハイヒールがペダルに挟まってしまう可能性も否定できないでしょう。

 もちろん、普段の運転ならばこれらの靴で運転しても、難なく運転することはできるでしょう。問題は、「とっさのときにも問題なく対応できるか」です。「すぐそこまでだから」と、サンダルやハイヒールで運転してしまったり、そもそもそうした履物で運転することが危険であるという認識のない人もいるようです。自動車教習所では、普段から履きなれた靴を履くように、と習ってきたはず。「初心忘るべからず」です。

履いてはいけないものは各都道府県が定めている細則によって決められている

 道路交通法では、「サンダルやハイヒール履きは運転時に違反」だとは明言されていません。ですが、道路交通法第70条(安全運転の義務)に抵触する可能性があり、サンダルやヒール付きシューズを履いた状態での運転が、アクセルペダルやブレーキペダルの操作に支障をきたしたことが明らかな場合、過失認定されることがあります。都道府県によっては、道路交通法施行細則によって、違反とされている場合もあります。

●道路交通法第70条(安全運転の義務)

 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通および当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

●道路交通法第70条の安全運転義務を違反した場合、以下の反則金と、違反点数2点が加算

大型車 1万2千円
普通車 9千円
二輪車 7千円
小型特殊車、原動機付自転車 6千円

「置きシュー」で安全な運転を!!

運転用の靴をクルマに置くのに便利な助手席アンダートレイ(写真はトヨタ ヤリス)

 そうはいっても靴はファッションにおいて重要なアイテムのひとつ。特に女性は「いつもスニーカーで出かけるのはいや」という方は多いでしょう。そうした場合にお薦めなのが、運転用の靴をクルマに置く「置きシュー」です。

 カーライフエッセイストの吉田由美さんと、カーライフジャーナリストのまるも亜希子さんが共同主宰している「クルマ業界女子部」では、「#置きシュー」プロジェクトを2019年9月27日よりスタートしています。ちなみに9月27日は、日本で最初に女性が運転免許を取得した日として、「女性ドライバーの日」だそう。

 女性視点からクルマ社会を応援する活動の一環としている本プロジェクトでは、運転時の靴選びの大切さを考えてもらいたい、という想いをもとに、グッズ第一弾として、カバンで有名なキタムラとコラボして生み出した「シューズケース」を発売しています。自動車メディアやジャーナリストも注目するこうした活動で、運転時の履物に対する認知が広まることを期待しています。

■まとめ

 ペダル踏み間違えによる事故は、国土交通省や自動車メーカーなどの働きかけにより、被害軽減ブレーキや、ペダル踏み間違い時加速抑制装置、車線逸脱警報など、先進安全支援機能を搭載したクルマが増えてきたことで、2021年の国内交通事故発生件数は、年間30万5425件、過去50年間で最も少ないレベルにまで減少しています(※2022年1月4日警察庁による発表)。

 しかし、これらはあくまでサポートしてくれるもの。クルマを動かすドライバーには、安全に運転する義務があります。サンダルやハイヒールの他にも、キャンプ用シューズやスノーブーツ、トレッキングシューズも、運転には不適。安全を維持できるよう、ドライバー一人ひとりが慎重な運転を心がけるようにしたいものです。

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