ブリヂストン・オートバックスがディーラーに??? クルマ界近未来ニュース3選

■トヨタとホンダが直面通信技術の落とし穴!

2030年にグローバルで350万台のEVを販売すると公言したトヨタ。通信技術とのいざこざが思わぬ事態を招かないとよいが……(撮影/三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY)
2030年にグローバルで350万台のEVを販売すると公言したトヨタ。通信技術とのいざこざが思わぬ事態を招かないとよいが……(撮影/三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY)

 日本製鉄がトヨタを訴えたニュースは衝撃的だったが、さらに面倒な訴訟が持ち上がった。通信関連の特許を多く抱えるアメリカの「インテレクチュアル・ベンチャーズ」という企業が、自社の権利を侵害しているとしてトヨタやホンダ、GMを訴えたのだ。

 対象となるのは、トヨタのプリウスやレクサス各車、ホンダのアコードやオデッセイなど。仮に損害が認められれば、賠償額は数百億円にもなるというから深刻だ。

 近年、自動車では「つながる」という機能が重要さを増し、これまでは縁のなかった通信関連の技術を数多く採用せざるを得なくなった。

 ところが通信業界と自動車業界は商習慣が異なり、両者の間にさまざまな軋轢を生んでいるようなのだ。

 たとえば特許処理だが、自動車業界では該当する部品を納めたサプライヤーが責任を負う。万一特許侵害があっても部品レベルで対処するため、クルマそのものへのダメージはほとんどない。

 ところが通信業界では、特許を使った最終製品の責任を問う。かつてクアルコムがアップルを提訴して、アイフォーンの5G導入が遅れたのがいい例だ。

 昨年はメルセデスがノキアに訴えられ、特許使用料を払う事態ともなった。トヨタやホンダの動きを見守りたい。

■そのほかの近未来系ニュースを20秒でチェック!

●自動運転をけん引してきたイスラエルのモービルアイが上場することになった。1999年に創業し、2017年に半導体大手インテルの子会社となったが、上場すると5兆円の価値があるという。インテルの買収額は1兆7500億円だったから、買収は大成功だったといえよう。モービルアイは当初、モノクロ単眼カメラだけで高度な運転支援システムを構築し、世界をあっと言わせた。多くの自動車メーカーがその恩恵にあずかったが、こんなベンチャー企業が日本からも誕生することを望みたい。

モービルアイの運転支援用半導体「EyeQ4」。日産プロパイロットなどこの力を借りた技術は数多い
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●キヤノンが画期的な画像センサーを開発した。…「単一光子アバランシェダイオード」という方式で、真っ暗闇でも鮮明なカラー画像が得られる驚異的な性能を持つ。さらに注目なのは、空間を3次元的に把握できる特徴を備えているため、自動運転のセンサーとしても計り知れない可能性を秘めていること。将来LiDAR(ライダー)に搭載されれば、現状のクルマのセンサーの在り方をひっくり返すほどの可能性を持っている。こいつは楽しみ!

●新幹線が自動運転の実験を始めたと過去に紹介したが、東京都内を走る山手線は、車掌が乗車しないワンマン運転に移行しそうだ。…JR東日本はすでに各地でワンマン運転を実施しているものの、東京都内で実現すれば初の快挙。2025~2030年には実現するようだ。過密なダイヤと駅間の短さから、山手線の運行は世界屈指の難しさといわれるが、運転手さんの負担が増えないことを祈る。

【画像ギャラリー】振興EV普及で販売網が変わる!! 通信業界と自動車業界の軋轢!? クルマのニュースで未来が見えてくる!!(5枚)画像ギャラリー

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