■エルグランドがアルファード化し、天下分け目の合戦は決着
2008年に2代目となったアルファード。好調に販売を続ける中で、トヨタ販売店はエルグランドの動きを注視していた。後出しの一発逆転が、自動車販売には多く存在するからだ。
注目の決戦は2010年8月。満を持して登場したエルグランドに、かつてのキングオブミニバンの姿はなかった。
かつては真似される立場だったエルグランドが、期待の3代目でアルファードの真似をした。駆動方式はFF、派手なマスクに広い室内で、エンジンラインナップも同等。エルグランドの個性は無くなり、アルファードに飲み込まれる。トヨタ販売現場の心配は取り越し苦労に終わった。
日産が日産のポリシーで作り出したからこそ輝いたのがエルグランドだろう。模倣、追従では、エルグランドの魅力は大きく薄まることとなる。多くの自動車ファン、日産ファンが期待した3代目エルグランドの逆襲が不発に終わった瞬間、ラージサイズミニバンの天下分け目の合戦は終結した。
現在もエルグランドの迷走は続いており、初代のような個性は見つけることが出来ない。しかし、アルファードの独走を止められるのは、やっぱりエルグランドだけだと、筆者は思う。
もう一度エルグランドが生まれ変わる機会があるのなら、今の日産にしか作ることができない、高級ミニバンを形にして欲しい。
【画像ギャラリー】第二次頂上決戦はあるのか!? 現行型トヨタ アルファード&日産 エルグランド(11枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方