愛犬家、愛猫家のアナタに捧げるクルマ選びの提案! ペットが喜ぶ最高のジャンルを探せ!!

■軽自動車

少人数・小型/中型と用途は限定されるが経済性は優秀
少人数・小型/中型と用途は限定されるが経済性は優秀

 ボディサイズや排気量に制限があるので、小型・中型以上のペットを乗せるという利用には不向きだが、ホンダ N-BOX、スズキ スペーシア、ダイハツ タント、三菱 eKスペースといった、スライドドアを備えたスーパーハイトワゴンならペットを乗せるための条件はクリアできる。いずれの車種もスライドドア部分のフロアの地上高は360~390mmと低く設定されており、後席の足もとがフラットなのでスムーズに乗り込むことができる。

 車内のスペースに制限がありながらもシートは適度なサイズで、とくに座面長は普通車をしのぐほどの大きさ。しかも形状がフラットだからケージやキャリーバックを安定して乗せられる。さらに後席を格納すればラゲッジが広く、フラットなスペースになり、天井の高さも相まって大型犬が入るクレートも乗せられる。

 ただし、660ccの排気量はパワー不足が否めず、人とペットを乗せて遠出するのは不得手。日常的な用途だけでなく、ペットとドライブ旅行を想定しているならNAモデルよりも動力性能に余裕があるターボモデルを選ぶといいだろう。

■SUV

どこへでも行けるオールマイティな能力はペットとのドライブでも有効
どこへでも行けるオールマイティな能力はペットとのドライブでも有効

 SUVの利点は、目的地が悪路の先にあっても雪道でも不安なくたどり着けるタフさにある。日常的な用途よりもレジャー志向の強いユーザーにオススメの選択と言えるだろう。

 しかしSUVは悪路走破性を考慮したクルマゆえに、最低地上高が高く、フロアもシートも高めに設定されている車種がほとんどだ。キャリーバックやケージに入れて車内に乗せるには問題ないが、後席にもラゲッジにも自身で乗り込むのはやや難があると言わざるを得ない。SUV選びでは、リアのサイドシルが低めで後席フロアとの段差が小さく、後席フロアから後席までの高さがなるべく低いクルマがベターとなる。

 いったん乗せてしまえば、ボディサイズの大きさを生かして室内(ラゲッジも)が広いので、人もペットもゆったりと乗車できる。悪路走行を想定した足まわりは、凹凸をしなやかにいなす設定になっているので乗り心地がいい。さらに動力性能にも余裕があるから、エンジンが高回転まで回らないので振動が抑えられることも相まって快適にドライブできる。

■コンパクトカー&ハッチバック

小型でもしっかりと乗せられてスマートに運転できる実力派揃い
小型でもしっかりと乗せられてスマートに運転できる実力派揃い

 ミニバンやSUVみたいな大きなクルマは不要で、ワゴンほど実用性に長けている必要もないならコンパクトカーとハッチバックがオススメだ。

 小型犬や猫はもちろん、中型犬までなら苦もなく乗せられる。ただし一般的なコンパクトカー、ハッチバックは、他の普通車に比べると全長が短いため後席ドアの開口部がやや狭く、後席足もとのスペースも広くない。フィットのように後席座面をチップアップできる車種でなければ、大型犬を飼っている人には適さないかもしれない。

 しかし、このジャンルには背が高くて、スライドドアを備えた車種が存在する。スズキ ソリオやトヨタ ルーミーなら、3列シートがない以外はミニバン的に使うことができる。フロアが低くフラットで、乗り降りがしやすい。大人3名以上で多頭飼い、大荷物のドライブ旅行という場面では窮屈な思いを強いられるかもしれない。しかしコンパクトカーなら、ペットを乗せて遠出しても燃料消費量が抑えられるなど、経済面においてはメリットが享受できる。

■ステーションワゴン

車種数が少ないジャンルだがペットを乗せるうえでの機能性は文句なし
車種数が少ないジャンルだがペットを乗せるうえでの機能性は文句なし

 ワゴンはもともと実用志向のクルマで、特に積載性については高い能力を持つ。後席に人が乗った状態でも、ラゲッジ部分にペットを乗せることができるし、後席を格納してフラットフロアにすれば大型犬を2頭乗せることも可能だ。

 乗車に関してはフロア地上高が、前後席部分でおよそ360~400mm程度で問題はない。ただし、便利に使える荷室部分についてはおおむね600~650mm程度となり、決して低いとは言えない。小型犬や猫はさておき、中・大型犬の場合は、若いうちは自ら乗り込めるかもしれないが、高齢になったときには手助けが必要になるだろう。

 ラゲッジ部分は居住スペースに比べると振動やノイズが多く快適とは言い難い。ケージやクレートに入れて乗せるときには、揺れや振動を吸収するために厚めのクッション材を敷いてあげるなどの配慮が必要だ。

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