今度のEVとFCVは間違いない!? ヒョンデ日本12年ぶり再上陸の現在と2001年を比較する

■独自の世界観あり

 では、実際の乗ってみて、今回の『モノ』はどうなのか? すでに、各方面で「IONIQ5」と「NEXO」に関する試乗記事が公開されており、概ね高評価という印象がある。

 筆者も、ヒョンデ・モビリティ・ジャパン主催のメディア向け試乗会に参加し、一般路、ワインディング路、高速道路などで、2モデルをじっくり乗った。

 結論からいえば、「IONIQ5」には独自の世界観があり、日系、欧州系、米系のBEVとは一線を課するBEVである。

アナログとデジタルを融合させたデザイン「パラメトリックピクセル」を採用した独特の外観のIONIQ5は、1974年に発表された「ポニークーペコンセプト」をオマージュしている
アナログとデジタルを融合させたデザイン「パラメトリックピクセル」を採用した独特の外観のIONIQ5は、1974年に発表された「ポニークーペコンセプト」をオマージュしている

 外観は、1974年発表の「ポニーコンセプト」がモチーフであることから、未来感だけではなく、どこか懐かしさを感じるところが魅力的だ。

1974年に発表された「ポニークーペコンセプト」。イタリア人デザイナーのジウジアーロがデザインを担当した
1974年に発表された「ポニークーペコンセプト」。イタリア人デザイナーのジウジアーロがデザインを担当した

 インテリアの部屋感のアレンジも、人の生活を充分に理解している発想だと感じる。

■実際に乗って触って完成度の高い2台

 さらに、なんといっても、走りがいい。リア駆動ベースのBEVとしてクルマ全体の一体感と、ワクワク感がとても強い。

FRベースの4WDを持つIONIQ5(アイオニック5)は新型アウトランダーPHVのような後輪優先で駆動する気持ちのいいハンドリングを実現している
FRベースの4WDを持つIONIQ5(アイオニック5)は新型アウトランダーPHVのような後輪優先で駆動する気持ちのいいハンドリングを実現している

 「NEXO」については、事実上のライバルがトヨタ「MIRAI」のみという現状では、燃料電池車ユーザーの選択肢のひとつに成り得ると思う。

ヒョンデのFCV NEXO(ネッソ)は2018年のCESショーで初公開された。世界で量産される燃料電池車は今やトヨタのMIRAIとこのネッソのみ
ヒョンデのFCV NEXO(ネッソ)は2018年のCESショーで初公開された。世界で量産される燃料電池車は今やトヨタのMIRAIとこのネッソのみ

 こうして改めて、2000年代と2022年代のヒョンデ日本市場での動向を比較してみると、今回のヒョンデは「まったくの別物」だ。

 カーシェアのAnycaなどでの試乗も始まったので、ぜひ一度、体験することをお薦めする。

【画像ギャラリー】過去に日本で販売されたヒョンデのクルマと再上陸する2台を写真でチェック!!(34枚)画像ギャラリー

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