たった5秒で死亡率20倍!!　まだしてないの？　後席シートベルト着用率が衝撃的に低すぎた

■年齢別に見た後部座席でのシートベルト着用状況

　年齢別に見ると、「後部座席でのシートベルト着用は窮屈で面倒だから」と答えた者の割合は16歳～19歳、そして20歳代が多く、オッサンたちよりも目立っていたのはかなり意外！

　むしろ50代が多かったのは、「後部座席では事故が起きても前部座席より安全だと思うから（必要性を感じないから）」で、「後部座席でのシートベルト非着用は前部座席同様の行政処分の対象（違反点数１点追加）になっていないから」と答えた者は30歳代と40歳代が多かった。

　ちなみに20歳以上でいえば、前回の調査結果よりも 「後部座席でのシートベルト着用は窮屈で面倒だから」が31.8％→36.1％に増え、「後部座席でのシートベルト非着用は前部座席同様の行政処分の対象（違反点数１点追加）になっていないから」も7.6％→10.7％）と増加している。

　性別でみると、これは十分予想されたことだが、「後部座席でのシートベルト非着用は前部座席同様の行政処分の対象（違反点数１点追加）になっていないから」と答えた者の割合は男性が高くなっている。

■安全のために後部座席でのシートベルトは必須!!

　最後に、都市規模別に見ると、「後部座席では事故が起きても前部座席より安全だと思うから（必要性を感じないから）」と答えた人は、都市部より地方(町村部)が多い傾向がある。

　ちなみに一般道での後部座席のシートベルト着用率のワーストは、沖縄県の20.1％。佐賀県27.3％、福岡県27.5％、都市部では大阪府29.9％で、関東では千葉県が31.3％……。

　逆に全国一位は群馬県の65.7％。岐阜県と新潟県が61.5％で、神奈川県が60.7％と続く。

　しかしいずれにせよ全国平均で42.9％（2020年は40.3％）というのはまだまだ低い数字といわざるを得ない。

　警察庁によると、後部座席シートベルト非着用時の致死率（死傷者数に占める死者数の割合）は下記の通り高い。

・高速道路で、着用時の約19.8倍
・一般道路で、着用時の約3.2倍

　後部座席でもシートベルトの非着用はかなりのリスクを背負うことになる。また亡くなった方の66.1％が車内部位衝突で、車外放出で亡くなった例も25.9％もある。

　このうち、車外放出はシートベルトを着用することで、相当危険度を下げることができるし、車内部位衝突の軽減にもかなり効果的なのは間違いない。

　クルマが50km/hで走行しているとき、乗員も50km/hで移動しており、その状態でクルマが衝突し、一気に速度がゼロになっても、シートベルトをしていない乗員には慣性の法則が働き、車内で50km/hで前進し続け、前のシートに激突。

　前席乗員は、自席のエアバッグと衝突してきた後部座席の人にサンドイッチされ、より大きなダメージを負う可能性がある。

　これらを防ぎ、自分と同乗者の命を守るためにも、後部座席のシートベルトの着用は非常に重要。 「面倒だから」「窮屈だから」「近距離乗車だから」と言い訳せずに、クルマに100回乗ったら、100回シートベルトをする習慣を身につけるようにしよう。