シャリオグランディスの快挙を知ってるか?  爆発的に売れるもなぜ絶版に!?


 1997年に登場した三菱 シャリオグランディス。ざっくり言ってしまえばヒンジドアの3列シートミニバン。それでいて高級感も備わった、当時としては珍しいモデルであったのだ。

 ホンダ オデッセイやトヨタ イプサムのライバルモデルではあったものの、内装の質感などはライバルモデルとは一線を画すほどの高級感も自慢であった。だからこそヒットしたワケだが、改めてシャリオグランディスの魅力を振り返ってみよう!

文:永田恵一/写真:三菱・トヨタ・日産

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前身のシャリオはランエボエンジンを搭載した怪物グレードも

シエンタ(トヨタ)
現在5ナンバーサイズのミニバンはシエンタとフリードの2強状態。その上はノア/ヴォクシーとその中間サイズのモデルはほとんど存在しない

 現在ミニバン市場はコンパクトクラスがトヨタ シエンタとホンダ フリード、ミドルクラスとラージクラスはBOX型に淘汰されているが、かつてはどのカテゴリーも各社乱立状態であった。その1台が1997年登場の三菱シャリオグランディスである。ここでは登場から2年間はヒット車となりながら、その後販売が急降下したシャリオグランディスを振り返ってみた。

 シャリオグランディスの前身となるシャリオからご紹介しよう。1983年に初代モデルが登場したシャリオは前年に登場した日産 プレーリーと並ぶ、日本車におけるミニバンの先駆車である。この2台は全長4090mmとコンパクトで、両側センターピラーレスのスライドドアを持つなど挑戦的ながら未完成なプレーリー。そして全長4295mmで両側ヒンジドアとオーソドックスながら堅実なシャリオと対照的であった。

 シャリオは1991年登場の2代目モデルでボディサイズを拡大するなど初代モデルを正常進化させながら、途中2リッターターボ+4WDというパワートレーンを搭載したランエボをミニバンにしたようなリゾートランナーGTを追加。その後1997年10月に3代目モデルのシャリオグランディスに移行した。

車格爆上げ! シートアレンジの多彩さとインパネシフトが斬新だった

多彩な日本車文化の象徴 王者になれなかった個性派ミニバンたち 4選
シャリオグランディスの2列目シートは3人掛けと2人掛けの2種をラインアップ。車中泊もこなせるほどのシートアレンジの多彩さも魅力であった

 シャリオグランディスのボディサイズは全長4585mm×全幅1775mm×全高1650mmとし、初代モデルが現在のコンパクトミニバンサイズ。そして2代目モデルが一世を風靡したトヨタウィッシュ、ホンダストリームというサイズであったが、シャリオグランディスは当時ヒットしていたホンダ 初代オデッセイの若干下程度に車格を向上。

 初代オデッセイ同様2列目シートはベンチシートとなる7人乗りと、キャプテンシートとなる6人乗りを設定。3列目シートは長時間の乗車は遠慮したいものの、短時間の移動なら十分使える広さを確保していた。

 シートアレンジも6人乗りは2列目と3列目のフルフラット機能、3列目の取り外し、7人乗りは1列目と2列目、2列目と3列目のフルフラット機能を備えるなど、当時としては多彩であった。

 機能面では1996年に三菱自動車が8代目ギャランとレグナムで量産車としては世界初となった直噴GDIの2.4リッター版の搭載が大きな特徴。また、当時のミニバンのシフトレバーは操作に若干の難しさがあるコラムシフトが主流だった時代に、現在も続くインパネシフトを採用した点も目新しかった。

デビュー直後はトップ10入り! 売れた理由は価格戦略と三菱ブランドにあった

当時の三菱はパリダカで連勝していたパジェロをはじめ、圧倒的なブランド力を誇っていた

 結果シャリオグランディスは、1998年は登録車の販売台数トップ10に入る6万2972台(この年の3月には約1万1000台を販売)、1999年も販売台数トップ20に入る3万9451台を売るというヒット車となったのだ。その理由は大きく3つある。

 ひとつは、当時のミニバンは車種が少なく、一定のレベルであればどのクルマも売れたという時代であった。その中でシャリオグランディスは堅実なモデルでだったのだ。

 ふたつ目にブランドイメージである。当時の三菱自動車はWRCのランエボ、パリダカでのパジェロの活躍などにより絶頂期であったのだ。

 そして最後は、価格設定にある。シャリオグランディスは実質的なベーシックグレードとなるMX(212万5000円)、最上級のスーパーエクシード(268万8000円)と、装備内容や車格を考えればリーズナブルだったのだ。

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