■値引きと直接の関係はないとしつつも
保険やローンの金融商品を、車両値引きと抱き合わせて販売することは禁じられている。つまり「ローンにしてくれたら(保険に入ってくれたら)、あと10万円値引きできます」と営業するのはNGだ。
こうした商法は、保険業法第300条1項5号で禁止されている「特別利益の提供」にあたる。また、クルマと保険がセットで販売されていると誤認させることは、独占禁止法第19条(抱き合わせ販売の禁止)に抵触するものだ。営業マンから直接「入ってくれたら値引き」と言われたらアウト。法令順守の出来ない営業マンは、一発レッドカードで商談テーブルから退場させてほしい。
ただし、「ローンを組んでくれそうかな」「保険の契約が入りそうだな」と営業マンが思い、このお客さんを逃してなるものかと値引きを拡大して、車両契約につなげるケースはある。
契約がとりにくい自動車保険に入り、支払いがローンとなれば、営業マンは頑張るし、上司(店長)などへも値引きの相談をしやすい。「バリューチェーンの契約もとれそうなら」と、上司の決裁も大きくなりがちだ。
ケースバイケースだが、数万円程度の値引き効果は出ると思う。ないよりはあったほうが好条件は出やすいから、営業マンが頑張る力の源として、JAF・保険・ローンの検討をしてみてもいいのではないだろうか。
保険やJAFの加入を、自らへの信頼の証と理解する営業マンは多い。気持ちの良い取引はもちろんだが、車両保有中の関係性も考慮しながら、サービスへの加入を選択してみてほしい。
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